ICカード1枚で参拝できる最高級納骨堂

2022.01.21

東京・南麻布、地下鉄日比谷線「広尾」駅から徒歩3分という交通至便な場所に、いままでにない都市型納骨堂「了聞(りょうもん)」が誕生した。
最新の技術とデザイン、最高級の建築素材で創りあげられた7階建ての館内には本堂をはじめ、全室完全個室の参拝室が22室(広さ約10㎡~約33㎡、8タイプ)配置されており、客殿や応接間、サロンやロビーには国際的に著名なデザイナーによる品格のある家具や照明器具の名品が設えてある。
午前8時から午後9時の間であれば、天候や季節に左右されずに故人との語らいのひとときを、いつでも心置きなく過ごすことができる新しいアフターライフスタイルを具現化したレジデンスの登場だ。

 

参拝室は全室完全個室のため、家族や友人は故人を偲びゆったりとお参りすることができる。上の写真は洋室タイプの最上級参拝室(約33㎡)「天満月」。各参拝室の正面中央にある供物台の上に、遺骨が納められた厨子が機械で自動的に運ばれる

 

こちらは和室の最高級参拝室「つきかげ」(和室タイプ・約34㎡)

 

供養は故人の冥福を祈るためでもあるが、故人との思い出を振り返り、想いを共有して遺族の心を癒すためのものでもある。つまり、供養は故人のためのものでありながら、生きている私たちのためのものでもある。お墓参りは供養の代表格だが、一般的に墓地は屋外にあるために季節や地域によっては寒暖の影響を受け、風雨にさらされることもある。その点、この「了聞」は煩わしい墓掃除や、風雨や季節の影響を受けずにお墓参りをすることができる。

 

1階の玄関口には石造りの滝があり、建築を手がけた竹原義二氏が、かつてこの場所にあった池を蘇らせたもので、参道をモチーフにした池にかかる橋を越えてロビーに入ると上質な静寂空間が参拝者を迎え入れてくれる。受付の背後にある壁面や参拝室には、最高級品とされる庵治石(あじいし)が使われ、そのほか館内には竜山石や玄武岩など貴重な素材が使用され、漆喰や浮造り、緑青といった日本の伝統技法が採用されている。こうした素材や伝統技法によって、館内はどこにいても凛とした空気に包まれ、心が落ち着く。

 

参拝に訪れた人は受付のパネルにICカードをタッチするだけで、時間内であればいつでも参拝することができる。納骨堂は数多くあるが、「了聞」のように全室完全個室の参拝室を備えている納骨堂は全国で2例目、都内では唯一。参拝中は快適に過ごすためにコンシェルジュがサポートにあたり、休憩するためのくつろぎの空間として2種類のラウンジスペース、着替え用のシャワールームも用意されている。

 

2カ所ある参拝者用のラウンジの一つ

 

本堂「瑞華院(ずいけいん)」は最上階の7階にあり、阿弥陀仏如来が鎮座する荘厳な雰囲気の中で僧侶たちによる法要が行われている。「瑞華院」は室町時代に港区芝にある増上寺の子院として、浄土宗の開祖、法然上人の直系「天誉了聞上人」により開祖された由緒ある寺院で、明治33年に現在の南麻布に移った。「了聞」の命名は、「瑞華院」を開祖した「天誉了聞上人」からきている。遺骨の管理運営は建立500年余りの古刹(こさつ)「瑞華院」が行ない、子々孫々にわたり永代供養される。なお、「了聞」は在来仏教をはじめ、他の宗教、無宗教でも宗旨・宗派を問わず利用することができる。

 

代々この寺を受け継いできた福井威人上人、京都の知恩寺や増上寺などで3年間厳しい修行をし、5~6年前から「了聞」の構想を練り、さまざまな苦難を乗り越えて実現した

 

本堂ではさまざまな行事が開催されるが、昨年の念仏行事「十夜会」が行なわれたときには、内外で活躍するヴァイオリニストの枝並千花さんと、チェリストの古川展生さんによる演奏会「黄金の調べ」が奉納され、参加者は荘厳な念仏に心を洗われ、美しい音色に酔いしれた

 

法要などに使用される客殿は和室タイプ(写真)と洋室タイプが用意されている

 

「了聞」のエントランス(左)のすぐ隣にあるミシュランガイド常連の日本料理「分とく山」では、参拝前後の食事や回忌法要後の会食、客殿への仕出し弁当の提供などに利用されている

 

納骨堂というと、簡易なパーテーションで仕切られたような狭いスペースで参拝することが多く、一般的には集合住宅のようなイメージがある。この「了聞」は日本ではまだ2例目という、全室個室の参拝室が用意されているために、家族や友人たちとゆったりと静かな部屋で参拝することができる。そして、洗練されたデザイン、最高級の建築素材と日本の伝統的技術の粋を集めて建設されている。まさに「墓地の超高級マンション」と、評することができよう。

 

(文=Sea Dream編集部)

 

●問い合わせ
了聞(りょうもん)
〒106-0047-東京都港区南麻布5-1-4
TEL.0120-149-208
https://ryomon.jp/

 


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