軽くて取り回しのいい2馬力ボートでの釣行記。今回は東京湾のおいしい金アジを、浅場で、ライトなタックルで釣ろうと、神奈川県の観音埼から出艇してみた。
※本記事の取材は『BoatCLUB』2024年9月号に掲載した記事を再編、2024年7月上旬に取材したものです
観音埼周辺で可搬艇が出艇可能な場所は2カ所ある。一つは観音埼の北側にある観音崎ビーチ、もう一つは、南側にある観音崎自然博物館横の砂浜だ。冬場は北風が吹くことが多いので観音崎ビーチは波がザブザブになってしまって出艇できる日が限られる。一方、観音崎自然博物館横の砂浜は夏場は南風が吹く日が多いので出艇できる日が限られる。釣行日は7月ということもあって、今回は観音崎ビーチから出艇することにした。
観音崎ビーチ
観音崎公園第一駐車場にクルマを止めて出艇する。水場はないので注意したい
●駐車料:880円/台(夏季や年末年始、春の大型連休などの特別日とされる期間は880円、その他期間は平日が無料で土日祝日は550円)
●施設:トイレ
この日は先客がおり、膨らませたインフレータブルボートをカートップして運んできて、ささっと出艇していった。こちらも早めに準備が済んで、6時くらいには出艇できた。この日は南風が吹く予報だったが、この時点では水際はとても穏やか。近くに貸しボート店があって、遅くなると手漕ぎボートが出てくるので早く出艇できてよかった。
先に出艇していったボートの2人は、観音埼沖の水深70メートルで大アジ釣りだという。釣れるサイズが45センチとかなり大きい。潮が速いのでアンカリングして80号のビシカゴを使ってもラインが斜めになると言っていた。
こちらは走水のほうに向かってみる。潮が速くて(大潮から中潮に変わるくらいのときだった)、海面に川のような波が立っている。こんな潮がかっ飛んでいるところでは釣りにならないので、その先の潮流が弱いと思われる大津湾方面に向かってボートを走らせた。潮がゆるくなったところで魚探で根を探し、水深20メートルにアンカリングした。
今回使用するライトアジ釣りのタックルは、35号のビシカゴに30センチの片テンビン、30センチのクッションゴムを付けて、その先に市販のアジ仕掛け
アジ仕掛けはいくつか用意してみた。「東京湾専用」の文字につられて購入したものも
エサのアオイソメは小さくカットしてハリに通す。たらしはないほうがいい
コマセは今回、マルキユーの「アミ姫 ハピネスサイズ」を1人一つずつ用意した
1投目からいきなり強烈なアタリがきた。ドラグが出され、巻き上げ始めるととても重い。最初のようなヒキはないが、とにかく重い。じっくりと巻き上げていく。途中でドラグが少し出されるも巻き上げられてはいる。ようやくカゴが見えてきた。そのビシカゴを相棒のM嬢が掴んだ途端に仕掛けが切られてしまった。潮が濁っていて姿を見ることはできなかったが、エイだろうということにしておこう。
それからは仕掛けを下ろすたびにミニカサゴが掛かるようになった。メバルも1尾掛かったが、いずれにしてもキープサイズには遠く、すべてリリース
急にこれまではと違うアタリがあり、釣れたのは待望のマアジだった。これから入れ食いか!?と思いきや、その後はまったく釣れない状況に
まったく釣れなくなったので移動し、走水海岸沖にある根の最浅部である水深12メートル程度のところにアンカリング。すると次々にマアジが釣れてきた!
しばらく爆釣タイムを堪能し、アタリが遠のいたなと思ったら、M嬢にムツの子どもやシロギスが釣れてきた。根なのに変だなぁと思ったらボートが流れていた。アンカーを上げてみるとシャックルから抜け落ちていた。これで釣り終了である
11時には沖上がりとなったが、キラキラ光る金アジ28尾に良型シロギス1尾という大満足の結果となった
(まとめ・写真=M嬢/BoatCLUB編集部)
丸山 剛(まるやま・つよし)
1962年生まれ、神奈川県在住。海、山、川、湖とフィールドを選ばず全国を飛び回るプロのアウトドアカメラマン。可搬型のボートを各種乗り継ぎ、現在は2馬力ボートに落ち着いた。
※本記事は『BoatCLUB』2024年9月号より抜粋。誌面では、筆者の視点により、より詳しい仕掛け、ポイント、釣り方などの解説が掲載しているので、気になる人は、バックナンバーや電子版、最新刊も、ぜひご覧ください。