カリブ海で開催されるゴキゲンな南国レース、アンティグア・セーリングウイーク|79フィート(24m)の美しき巨大クラシック艇も参加!

2025.04.26

1968年にカリブ海で誕生したレース、アンティグア・セーリングウイーク。カリブの楽園であるアンティグアに来航するセーラーたちのために、ホテル経営者たちも含めた地元の友人たちが開催したものだ。当初はアンティグア・ホテル協会が主催し、現在はアンティグア政府も運営に加わるビッグイベントとなっている。最盛期には250艇の参加があった。

 

◆メインカット

photo by Paul Wyeth - pwpictures.com | 79フィートのクラシック艇。スパークマン&スティーブンス・デザインのマキシ〈Kialoa lll〉

 

現在は「ピーターズ&メイラウンド アンティグア レース」と名付けられ、2025年大会は4月26日から5月1日まで開催される。ここ数年は100艇以上の参加艇で推移しており、今回もカリブ諸国だけでなく、世界17カ国のセーラーがエントリーしている。第56回となる本大会は、CSA、マルチハル、クラシックをはじめとした9クラスが用意されている。ベアボートチャータークラスもあるのがうれしい。

「どのような経歴を持つセーラーであっても、各クラスに合わせた入念なコースでレースのスリルを味わうことができる」とレース・マネージャーのハイメ・トーレスは言う。

参加艇は、24フィートのRSエリート・デイボートから、カーボン製のボルボ・オーシャン65、ボルボ・オーシャン70、そしてエイドリアン・リー設計のHH66まで多種多様。注目すべきは、レナート・ダビッドソンの79フィート(24m)、スパークマン&スティーブンス・デザインのマキシ、〈Kialoa III〉。このような美しき巨大クラシック艇もエントリーしている。

もうひとつ、ピーターズ&メイラウンド アンティグア レースでの注目はコースレコード。特に盛り上がるのが全52マイルのコースで競われるモノハル記録だ。

2009年にブルース・ファー設計の全長115フィートの〈ソジャナ〉が4時間37分43秒を樹立。2016年には、TP52の〈グラディエーター〉が記録更新に挑んだが、〈ソジャナ〉の記録をわずか8分37秒差で逃した。TP52をもってしても破れないほどの記録だったわけだ。

この記録は長く破られなかったが、2018年にアメリカ人がボルボ・オーシャン70を改造した〈ウォーリアー〉で3時間55分38秒を記録した。平均艇速はおよそ13ノット超。素晴らしい記録である。

参加艇のサイズは24フィートから100フィート超まで。アンティグア南岸の紺碧の海で繰り広げられるハイスピードなコースタル(沿岸)レースにぜひご注目を!

 

エル・オカソのJ/122

photo by Arthur Daniel

 

マークラウンディングする 〈パナセアX 〉(サロナ45)

photo by Paul Wyeth - pwpictures.com

 

カタマランで参戦する〈リー・オーバーレイ・パートナーズIII〉

photo by Alex Turnbull / Tidal Pulse Media

 

ボルボ・オーシャン70〈パイワケット〉

photo by Tim Wright / Photoaction.com

 

サー・ヒュー・ベイリーの〈レベル〉 (ファー45)

photo by Paul Wyeth - pwpictures.com

 

J/30クラス。先頭を走るのはアブソリュート・プロパティーズがスキッパーの〈ブルー・ピーター〉

photo by Paul Wyeth - pwpictures.com

 

アンティグア・セーリング・ウィークのベアボートチャーター艇によるフリート

photo by Paul Wyeth - pwpictures.com

 

公式ホームページ

 

(文=中村剛司/Kazi編集部) 

 


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