江の島の小田急ヨットクラブには、秘伝&最強のタッキングメソッドがある……。
その噂を聞きつけ、雨ガール、じゃなくて海ガールの矢口あやはさんが、タッキングの完全習得に挑みます。
2日間で、「どんな初心者でもタッキングをマスターできる」といわれる秘儀。
そのスクールの初日はもちろん大雨。
江の島沖で練習するのは、あやはさんのほかは、東京五輪セーリング競技代表選手たち、ナショナルチームの皆さんだけです。
天候はともかく(笑)、まずはその秘伝のタッキングメソッド、陸上シミュレーション版を見ていきましょう!
まじで目からうろこですよ!
小田急ヨットクラブのタッキングメソッド! 門外不出の保存版。その行程は七つに分けられます
タッキング開始。風上に座り、ティラーを押す。姿勢は基本姿勢。視線は常に船首と風位へ
移動に備えて、乗艇位置を後方にずらす。めやすは腰ひとつ分。同時にフットベルトを外す
エクステンションを短く持つ。位置は中央くらい。単純な動作だが、これひとつでその後の取り回しが楽になる
艇が旋回しブームが移動。ブームが完全に頭上を通過するまで待つ。途中で立ち上がらない
反対舷に座ることを考慮し、スターン側の足を大きく前に踏み出し、立ち上がる。視線は常に風位へ
後ろ手に持ったエクステンションとメインシートを持ち替える。体をひねり、メインシートを持つ手でおしりを触る感じで
(7-1)落ち着いて座る
後ろ手にエクステンションとシートを両方持った状態で、反対舷に座る。空いている手で体を支えてもいい
(7-2)まず、操船に集中
座った直後は、なによりも先に操船に集中、前を見る。進行方向、風位に対する角度を修正し合わせる
(7-3)メインシートを引く
針路が定まったら、適正な分量メインシートを引き、トリム開始。フットベルトに足を通し、ハイクアウト開始
(7-4)エクステンションを返す
後ろ手で持っていたエクステンションを体の前に回し、持ち直す。これでシートトリムが楽になる。これでタッキング完了
陸上シミュレーションを行ったあとは大雨の海上へ……。まずはリーチ・トゥー・リーチのタッキングを練習
雨なので江の島沖、誰もいません(笑)。風も落ちたのでナショナルチームも帰ってしまった
矢口あやはさん、雨の中でも楽しくタッキングを練習しましたよ。次回は2日目、海上でのクローズホールドでのタッキングを練習します!
おまけ
サイドで持ったエクステンションをアップハンドに持ち直す。改めて説明しろといわれても意外と難しいこの動作。小田急ヨットクラブでは、この動作にもきちんとメソッドがあるのです。
(1)順手でつかんだ手を、人さし指と親指で持ち直す
(2)中指を伸ばし、親指を外す。Vサインで挟んで持つ
(3)ひじを固定し、そのまま回転。脇の内側から回さない。体の前で回す
取材協力:小田急ヨットクラブ
(文=Kazi編集部/中村剛司 写真=舵社/山岸重彦、中村剛司)
※本記事は月刊『Kazi』2021年1月号にも掲載。バックナンバーおよび電子版をぜひ
Kazi誌にて連載「矢口あやは、海ガールはじめました!」執筆中。6月14日、大阪生まれ。ライター、ときどきイラストレーター。旅行誌やカルチャー誌を中心に、グルメ、歴史、美容などのジャンルで活動。生物が好きで2014年に狩猟免許を取得。夢はヨットで世界一周。
ブログ: https://ayaha-yaguchi.amebaownd.com/
インスタグラム: https://www.instagram.com/ayaha614/
note : https://note.com/sakusaku_ok