パラオと日本のジュニアがセーリングで交流!|横浜港ボート天国ディンギーヨットレース

2025.07.15

連日の猛暑が続く日本列島。そんな暑さを吹き飛ばすかのように、横浜の中心地でジュニアセーラーたちがセーリングの腕を競った。

713日(日)、横浜のみなとみらい(臨港パーク)地区で開催されたのは、「第38回横浜港ボート天国ディンギーレース」。OP級のジュニアセーラーによるレースで、横浜エリアのジュニアヨットクラブに所属する選手たちにまじって、今年もパラオからやって来たジュニアセーラーが参加。Saku Niro14歳/サク)、Zenryu Idip13歳/ゼン)、Shinryu Idip12歳/シン)、Kai Umemoto11歳/カイ)の4人は、8日に日本に到着後、9日から横浜ベイサイドマリーナで練習を重ね、この日のレースに臨んだ。

 

ところでこのレースは「横浜港内で実施される」という珍しいヨットレースだ。「海に親しみ、遊んで学べる、マリンイベント」というコンセプトの下、各種ヨットレース、体験試乗会、横浜開港祭、ボートショーなど、横浜港やその周辺でさまざまな関連行事が年間にわたっていろいろと行われる。

 

このディンギーレースの際に全体の開会式が実施されているように、横浜港ボート天国の中でもとても重要なイベントとして、長きにわたって開催されている。

港ヨコハマの風景には、やっぱりヨットがよく似合う!

 

単独無寄港無補給世界一周ヨットレース「ヴァンデ・グローブ」に参加した白石康次郎さん(海洋冒険家/DMG MORI SAILING TEAM)も、開会式に参加。「この横浜の海も世界につながっているんです」と、ジュニアセーラーたちに夢を与えるメッセージを送ってくれた。

さらに! 白石さんが世界一周ヨットレースで乗った〈DMG MORI GLOBAL ONE〉も横浜港内を帆走し、横浜港の海の休日を大いに盛り上げてくれた。

 

開会式や準備を終えたあと、パラオからの4人を含む21艇が参加したレースは12:00からスタート。風速は最大で56m/sほどであったが、途中、風が一気に弱まったり、シフトも非常に多く、選手たちにとっては大変難しいコンディションとなった。

 

合計3レースが実施されたが、パラオのジュニアセーラー4人はすべてのレースに完走。特別表彰を受けたKai Umemoto選手(上写真)をはじめ、昨年に比べると、みな技術が大変向上しているということは、走りを見れば一目瞭然であった。

 

Saku Niro選手

 

Zenryu Idip選手

 

Shinryu Idip選手

 

レース後の表彰式では、パラオの子どもたちから日本の子供たちへ、サプライズでのプレゼント贈呈。セーリングを通じての「国際交流」を図る素晴らしい場となったことがうかがえる。

願わくば、日本のジュニアセーラーたちにも、今度は美しいパラオの海に場所を変えてセーリングしてほしいと思う。Palau Sailing Association日本パラオ青少年セーリングクラブ(JPYSC)では、来年の3月に、パラオの海でのジュニアセーラーの交流イベント(レース、ピクニックセーリング)を計画している。今回のレースに参加したジュニアセーラーはもちろん、それ以外の全国各地のジュニアセーラーにも、ぜひパラオでのセーリングを体験してほしい(問い合わせ:JPSYC)。

 

(文・写真=安藤 健/舵社)

 


[上位成績表]

総合(21艇)
1位 穴井 翔(横浜市民ヨットハーバージュニアヨットクラブ)
2位 寄高浬空(横浜市民ヨットハーバージュニアヨットクラブ)
3位 石川凛乃(横浜ジュニアヨットクラブ)

小学生の部(参加8艇)
1位 大嶋璃音(横浜ジュニアヨットクラブ)
2位 中島幹太郎(横浜ジュニアヨットクラブ)
3位 高野 光(KMC横浜ジュニアヨットクラブ)

 

●日本パラオ青少年セーリングクラブ
https://jpysc.org/

 


 

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