マリンフォトグラファーの矢部洋一さん曰く、「風の力だけを利用して、海を自在に、どこまでも走るヨットの形は、あらゆる乗り物の中でひときわ美しい」。
ヨットカレンダー『UNDER SAIL 2021』には、ヨットの優美さが見事に表現されるとともに、それを取り巻く自然(海、空、陽光……)のさまざまな姿が収められている。
また、矢部さんがテーマに掲げる「風を写す」ということも具現化している。もちろん風そのものをカメラに収めるのは不可能だが、波の表情やセールのはためき、船の姿勢や乗り手の挙動などに、そこに吹く風を確かに感じる。
1年12カ月+表紙の13点。力強く美しいセーリングシーンが収められたカレンダー『UNDER SAIL 2021』は、11月下旬に完成する。
1月の写真は、白石康次郎艇長が乗り込み、ヴァンデ・グローブ(単独無寄港世界一周レース)に挑む〈DMG MORI Global One〉。フォイルを備えたIMOCA60のエキサイティングな走りを空(ヘリコプター)から撮影した。
UNDER SAIL 2021
●マリンフォトグラファー、矢部洋一による厳選フォト13枚綴り
●縦600mm×横450mmの大型サイズ
●毎週土曜日の欄に東京標準港における日の出・日の入り時刻を掲載
●二十四節気、月齢イメージ表示
●各月裏面には日本の主要16カ所における潮汐表を転載
定価:2,750円(税込)
矢部さん関連のニュースをもうひとつ。
その年最高の、プロ写真家によるヨットレースの写真作品を決定する「Mirabaud Yacht Racing Image Award」の2020年選考のベスト80に、矢部洋一さんの作品が選出された。ここから絞られて、11/23にベスト20、11/24に大賞が発表される。
投票は選考委員のほか一般からも受け付けており、10/15~11/10の期間中、公式サイトでだれでも投票することができる。矢部さんの写真へ1票を投じて、日本が誇るマリンフォトグラファーを応援しよう。
(文=舵社/植村浩志)
Mirabaud Yacht Racing Image Awardのウェブサイト。投票もこちらから。
https://www.yachtracingimage.com/
「GALLERY」のページにはエントリー作品が並ぶ。セーリングの美しさや迫力を激写した作品群は一見の価値あり。
矢部さんの作品がこちら。カリブ海を帆走るJクラスヨット〈エンデヴァー〉が波をすくい、鯨のブリーチングのような姿を見せた一瞬を切り撮った。矢部さんの顔写真の上にある「FACEBOOKアイコン」をクリックするだけで投票完了。