6月9日(金)、10日(土)に東京海洋大学越中島キャンパスで JBWSS(日本水上安全・安全運航サミット)が4年ぶりにリアル開催された。
JBWSSとは、 マリン業界など、水上の安全について関わりのある団体が集い、情報の発信と共有、団体間の効果的な連携、協調により、更なる水難の防止、安全対策の向上を図ることを目的とする イベントだ。
メインカットはJBWSSのツアー参加者での集合写真。東京海洋大学越中島キャンパス内に展示される〈明治丸〉の前で。
コロナ禍以降初となるリアル開催。東京海洋大学越中島キャンパスで実施された
今回は識者による「水上安全と安全運行」をテーマにした講演に加えて、JBWSSの参加者同士が、自身が取り組んでいる水上安全に関する活動を互いに紹介する、「ツアー」という時間が設けられた。
ツアーでは大型商船の操船シミュレーターや、水中ドローンの操作などの体験会もあり、普段は知ることのない業界内のさまざまな情報や視点、活動を理解して共有する貴重な時間となった。
講演の様子
海洋ジャーナリストの内田正洋氏 の講演。「持続可能な水辺の安全対策」をテーマに、統計やデータに基づいた水難防止対策について発表された
海上保安庁 交通部安全対策課 課長 松浦あずさ氏の講演。近年のマリンレジャー事故の発生状況を踏まえて、それに対する海上保安庁の取組みなどを紹介した
ツアーの様子
水中作業用の各種ウェットスーツを紹介するモビーディック社。水中での作業を支える、体温を維持するための機能などの説明を行った
舵社はPLB(Personal Locator Beacon:個人用遭難信号発信機)を紹介。海上での最後の命綱となり得るこちらの製品についても、業界内で広く周知される貴重な機会となった
東京海洋大学の授業で実際に使用されている、大型商船の操船シミュレーターを体験
新たな視点が増えることで、より多角的に水辺の安全を考えることができるようになる機会であるJBWSS。
JBWSSは水辺の安全に関する取り組みを行っている団体、企業の方はどなたでも参加が可能だ。
関連や興味がある方は、ぜひ次回以降の参加を検討していただきたい。
(文・写真=川野純平/Kazi編集部 )
(問)水辺の安全ネットワーク会議(JBWSS)
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