『Kazi』6月号の表紙は〈サントリーマーメイドIII〉の艇上で六分儀を手にする堀江謙一さん
COVER PHOTO / Shigehiko Yamagishi (Kazi)
第1特集|セーラーを作るセールバッグのナカミ|船乗りたちの相棒、必携アイテムを見る
あなたが海へ行くとき、必ず持っていくアイテムはなんだろうか?
必ずセールバッグに忍ばせる、信頼の道具とは・・・。
誰もが気になる、冒険家、長距離航海者、トップレーサーなどなど、著名なセーラー、ボーターのセールバッグのナカミを拝見。
それぞれの道具には、それぞれの物語がある。
船乗りたちが愛する相棒、そのストーリーをひも解きます。
セーラーの一品① 堀江謙一さん
世界的ソロセーラーがなぜか捨てられなかった六分儀
堀江さんの必携アイテムは、1978年の航海、世界初となる縦回り世界一周に使用した「タマヤ計測システム製の六分儀」。
「道具は、必要なものを必要なだけ持っていけばいい。用が済んだらもういらない。でも、この六分儀だけは、邪魔だ邪魔だと言いながら押し入れにしまっています。なんででしょうね(笑)」
基本的には使用済みの道具を手元に残さないという堀江さんが、この六分儀を手放すことができなかった理由とは。
セーラーの一品② 辛坊治郎さん
使わなかったことがありがたい、手動式の携帯用脱塩造水機
「セーリング時に用意する道具とは、もしものときの保険みたいなものです」
2021年にヨットによる単独太平洋往復横断を達成した長距離航海者、辛坊治郎さん。辛坊さんの必携アイテムは手動式脱塩造水機「カタダイン・サバイバー 06」。
いずれの航海にも必ず搭載するが、運のよいことにいまだ未使用というこのアイテムに、辛坊さんのセーラーとしての哲学が込められていた。
セーラーの一品③ 小松一憲さん
揺れる艇上から上マークのセールナンバーを読み取る
1996年のアトランタ五輪(ソリング級で出場)を最後に選手を引退した小松一憲さん。その後はコーチとして何人ものセーラーをオリンピックに送り込むなどコーチングの手腕を発揮し、現在は専ら早稲田大学ヨット部のコーチとして活動している。
そんな小松さんがコーチングの際に手放せないという“相棒”が、この富士フイルムの防振双眼鏡、「フジノン テクノスタビ TS 1440」だ。
マリンショップの店長&スタッフに聞く
私が愛した一品
私たちがいつもお世話になっているマリンショップの皆さんは、日ごろからたくさんのマリンギアを吟味し、おすすめするのがお仕事。
そんな方々がプライベートではどんなアイテムを愛用しているのか、気になりませんか?
そこで、各地のマリンショップのスタッフさんに、こだわりの推しアイテムを聞いてみました。
国際レース初挑戦の〈ゼロ〉が二冠
パラオ-沖縄ヨットレース 2024
5年ぶりに開催された日本-パラオ親善ヨットレースは、復路が沖縄までのパラオ-沖縄ヨットレースとして設定された。
2レースともファーストホームを飾ったのは、外洋レースの雄〈1122トレ ッキー〉(ロジャース42)。
国際外洋レースは初挑戦となった広島のベテランチーム〈ゼロ〉(IMX40)が、豊富な長距離航海経験を生かしていずれも優勝となった。
研修生の加入&プロジェクトが始動
DMG MORIセーリングアカデミーが新たなフェーズへ
この春、DMG MORIセーリングアカデミーは、3人の日本人研修生を迎え入れた。
3人は、外洋レースの登竜門である、ミニ6.50を用いた「ミニトランザット2027」の出場を目指してトレーニングに励む。
また、1期生にあたる4人の研修生も、それぞれが新たな道を歩み始めた。
高原奈穂、ミニトランザットへの挑戦
11日間のセーリング合宿 仏セーラーからもらった元気
外洋学連ヨット部 、慶應クルージングクラブ出身の高原奈穂さん24歳。
2021年に一念発起し、単独大西洋横断レース、ミニトランザット2025への出場を決意。
これが実現すれば日本人女性初、日本人最年少の快挙となる。
本誌では、この奈穂さんの挑戦を不定期連載で追っていく。
フランスの美しき港町
オンフルールとル・アーヴル
印象派の画家たちを魅了した、フランス北西部ノルマンディー地方の港町オンフルール。
セーヌ川を挟み、ル・アーヴルの対岸に位置するオンフルールは、戦火を免れた素晴らしい景観を今に残している。
ノルマンディーの二つの美しい港町を紹介する。
船酔いの話|セーラー、ボーターのトラウマに迫る……
鉛色の低い雲、冷たい雨、強い風。冬の時化(しけ)を思い出すと、同時によぎるのがつらい船酔いだ。
「いやー、船酔いするタイプなんで船は苦手なんです」
船に乗ってみない? と誘ってみると50%の人がこう断ってくる。
「僕も船酔いをするんですよ」というと、みんなとても驚く。
「だったら、なんで船に乗っているの?」
確かに船酔いはつらいことではあるが、それが船に乗らないという理由にはならない。
船での航海体験は、それを大きく超える感動と景色を与えてくれるからだ。
海ガール/カナダISPA本部の代表 ボブさんと浦賀沖クルージング
2023年の年末に「初心者でも6日間でヨットに乗れるようになる」というISPA(International Sail and Power Association)の操船レッスンに参加した海ガールあやはさん。
その結果、本当に一通り乗れるようになったあやはさん。今回はカナダISPA本部の代表で、ISPA Japanの創設者でもあるボブ・センドウさんとのクルージングに出港します。
☆ニューモデル艇紹介は2艇です
ヨット「ベネトウ・オセアニス34.1」
ボート「レア800ティモニア」
※ページ末に各ボートの解説動画へのリンクがあります!
月刊『Kazi』2024年6月号、ぜひご一読ください。
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(文=Kazi編集部)
●サイズ:297×210mm(A4判)
●ページ数:176ページ
●価格:1,390円
●発行:舵社
ベネトウ・オセアニス34.1の解説動画はコチラ↓
レア800ティモニアの解説動画はコチラ↓
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