月刊『ボート倶楽部』で新たに連載がスタートした、2馬力ボート釣行記「〈マルコ〉が航く」。
2馬力ボート〈マルコ〉(アキレスLF-297IB/スズキDF2)に乗って、筆者・丸山 剛さんが、あちこちを釣り巡る連載だ。
舵オンラインでは、その釣行記の内容を、かいつまんで再掲したい。
今回は、連載初回となった2022年1月号に掲載された、相模湾でコマセを使ったライトウイリー釣行をご紹介する。
※本記事の取材は、2021年10月末に取材したものです
第1回は、神奈川県平塚市のひらつかタマ三郎フィッシャリーナから、出艇することに。今回はコマセを使ったライトウイリー五目釣り。
まずは実績のあるポイント、港の西側にある観測塔沖の定置網、その西側へ。水深35~40メートルに平根がポツポツと点在するポイントで、パラシュートアンカーを投入して流していく。
ライトウイリー釣法の仕掛けは、30~40号のビシオモリ、25~30センチの片テンビン、3号ハリスのウイリー仕掛けは3本バリ。1本にはエサが付けられるタイプがいい。今回はオキアミをセット。
コマセは、マルキユーの「アミ姫」を使うため、ビシオモリもアミコマセ用を使用する。
コマセを使った釣りでは、ビーエムオージャパンの艤装品が活躍する。コンパクトレールにコマセホルダーと極みグリップライトM、つりピタレールにエサ入れのマルチトレイで便利な釣り座が完成する
ビジオモリに8分目くらいコマセを入れ、ウイリーの付いていないハリにオキアミを刺して投入する。ビシオモリが底に着いたら、1メートルくらい巻き上げ、サオを2~3回シャクってコマセを振り、仕掛けの長さぶん巻き上げてアタリを待つ。
しばらくアタリがなければ、もう一度ビシオモリを底に落として、同じ動作を繰り返し、それを3回くらいやったら仕掛けを回収してコマセを入れ直し、エサを付け替えて再度投入する。
そうして釣りを開始して早々、小さなアタリはあるものの、なかなか魚がハリ掛かりしない。相棒であるM嬢にようやくヒットしたと思ったらサバフグ・・・。この時季はサバフグも活発で、時にハリが切られて仕掛けの交換を余儀なくなれるので面倒である。M嬢はこのあとも何度かバラしを連発し、悔しい思いをしていた。
そんな中、小生にもやっとヒット。上がってきたのはカイワリだった。
やっと魚がヒットし、いいヒキで上がってきたのはカイワリ。おいしい魚なのでキープした
それ以後、魚っ気がなくなってしまったので、平塚港沖の水深50メートルの根があるポイントへと移動した。ここもコマセ釣りで実績のあるポイントだ。いつしか雨が降り出し、寒くなってきた。
同じラインの東側には遊漁船団ができている。たぶんイナダ(ブリの若魚)が回っているのだろう。ならば、ここへも回ってくる可能性もある。
移動後、最初に釣れたのは小さなマハタ。小さすぎてリリース
そして、M嬢にイナダっぽいヒキの魚がヒットした。ビシオモリを底に落としてタナを取った直後だった。
取り込みはビシオモリが手で持てる位置まで巻き上げたら、ロッドホルダーにサオを掛け、ビシオモリを持ってバケツに入れ、仕掛けをたぐり、魚をタモですくう、という手順だ。
今回、持ってきたタモが小さかったので、小生がアシストする。左右に走るイナダに苦戦しつつも、タモにイナダが入った途端にハリが外れた。いやはや間一髪である。
間一髪でタモに収まったイナダ。この日、魚を掛けてはバラすを繰り返してきたM嬢にとって、待望の1尾となった
無事取り込んだイナダはまずまずのサイズだった。雨の降りも強くなってきたので、これで沖上がりすることにした。
次回からはいろいろなところに行って、旬の魚を釣り巡る旅が始まるのだ。
最後に動画をご紹介。取材とは別日だが、ひらつかタマ三郎フィッシャリーナの出艇方法などがよくわかるだろう。
※混んでいるときに桟橋で膨らますのはやめましょうネ
(まとめ・写真=BoatCLUB編集部/M嬢)
丸山 剛(まるやま・つよし)
1962年生まれ、神奈川県在住。海、山、川、湖とフィールドを選ばず全国を飛び回るプロのアウトドアカメラマン。可搬型のボートを各種乗り継ぎ、現在は2馬力ボートに落ち着いた。
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