ハンゼの新パワーボートブランド「RYCK(リク)」発表!

2021.08.11

ドイツのハンゼ(Hanse Yachts)は、日本のユーザーにも人気の高いセールボートビルダー。現在は、ムーディー(Moody)、デヘラー(Dehler)、シーライン(Sealine)、フィヨルド(Fjord)といったセールボート&パワーボートブランドを傘下に収め、世界のプロダクションボート業界の一大勢力へと成長した。

8月10日、そのハンゼ・グループが、シーライン、フィヨルドに続く、新たなパワーボートブランド「RYCK(リク)」の投入を発表した。

RYCKは、シーラインやムーディーでも多くの実績を持つデザイナー、ビル・ディクソンと協力して開発され、週末をアクティブに楽しむユーザーをターゲットにしているという。

 

1stモデルは、全長9.16メートルの「RYCK 280」。シャープなフォルムはいかにも現代的で、スポーティーな走りが楽しめそうな船外機艇だ。

 

ウオークアラウンド・スタイルを採用し、幅25センチの通路は前後の行き来もしやすそう。深さのあるコクピットは、ファミリーで乗るとき、あるいはゲストを招いたときにも安心だろう。

後部には、標準仕様ではL字形のシートが設置されている。ドライバーズシートの間のエリアには、オプションでテーブルやウエットバー、冷蔵庫などを付けることも可能だ。

 

フォアデッキのキャビントランクの上は、広大なサンベイジングエリアとなっている。

 

Tトップの前後に、大きなサンシェードを設置することも可能。オープンボートではあるが、こんなオプションがあれば、快適に過ごせるに違いない。

 

後部に、オプションのロッドホルダーを設置した例。フィッシャビリティーの高さもうかがえる。

 

ロッドホルダーの代わりに、ウェイクポールを設置してもいい。さまざまなアクティビティーに対応する、マルチパーパスボートといえそうだ。

 

フォアキャビンは、ウェイクボードや釣り道具、SUPといったウオータースポーツのギアの収納スペースとして活用できるほか、写真のように内装に手を加え、ダブルバースを設置する仕様も用意されている。

 

船体には、独自のステップドハルを採用。船首部分の下部が突き出たリバースバウが、現代的な雰囲気を醸し出している。

 

パワーユニットは、マーキュリーの250/300/350馬力船外機(1基掛け)からチョイスすることが可能。

このように、デッキレイアウトを含め、かなり細かい部分まで選択肢が用意されているのも、このRYCK 280の特徴だ。公式サイトの3Dコンフィギュレーターで、あれこれ試してみていただきたい。

「ハンゼ」というブランド名は、かのハンザ同盟に由来するものである。
そのハンゼが生産拠点を置く都市、グライフスヴァルトからバルト海へと通じる川の名こそが「RYCK」。新たな海へと漕ぎ出す心意気、そして何より、どんなに大きな企業となっても地元に誇りを持ち続けるという気持ちが、存分に現れているブランドなのだ。

 

気になるRYCK 280のワールドプレミアは、今年9月7日~12日に開催される「カンヌ・ヨッティング・フェスティバル」が予定されている。

 

(文=舵社/安藤 健 写真=RYCK Yachts)

 


 

●SPEC
全長:9.16m
ハル長:8.80m
全幅:2.81m
喫水:0.91m(エンジン搭載時)
排水量:2.7t
清水タンク:88L
燃料タンク:300L
エンジン(船外機):マーキュリー250/300/350

 

(問い合わせ)
ウインクレル
TEL: 045-681-0104
https://yacht-w.com/

RYCK Yachts
https://www.hanseyachtsag.com/ryck/

 


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