みんなで行くから楽しい!|サルゴ合同クルージング

2024.07.13

日本でも人気の高いフィンランドのサルゴ(Sargo)のボートオーナーたちが集い、横浜から東伊豆・伊東への合同クルージングが、6月9日(日)に開催された。

クルマやオートバイの世界では、同じブランド、同じモデルのオーナーが集うイベントやファンミーティングが開催されたり、オーナー組織が作られたりといったケースは多々ある。しかし、より趣味性の高い乗り物でありながら、ボートやヨットでそういった催しや組織というのは、日本ではほとんど耳にすることがない。

同じブランドのボートを愛するボートオーナー同士が集まって、みんなでクルージングをすれば楽しい! サルゴのインポーターであるオカザキヨットが企画し、とても興味深く楽しいイベントが実施された。

 

今回のイベントには、東京湾(一部相模湾を含む)をホームポートとするサルゴオーナー9艇が参加。残念ながら当日の朝、艇のトラブルで海に出れなくなってしまった艇もあったが、すぐに別のオーナーの艇に同乗するなど、和気あいあいとした雰囲気の中でクルージングがスタートした。

横浜ベイサイドマリーナを出航し、東京湾を南下。途中、三崎港で葉山から参加の艇と合流し、相模湾を横断して伊東サンライズマリーナを目指す。約50マイル、2時間ほどの航程が見込まれた。

 

箱型のキャビンに、前傾したフロントウインドー・・・旧ブランド名のミノア(Minor)の時代から、そのスタイルはすべてのモデルに踏襲されている。

みんなで走れば楽しいのは当たり前。一方で、団体でのクルージングは安全面のメリットも見逃せない。艇にトラブルが起きたときでも、すぐ近くに仲間がいれば、適切な対処ができるというものだ。

今回の参加艇には、ボート遊びを始めて1年未満のオーナーも多かった。初めての海域、初めての港に向かうとき、ベテランオーナーと一緒に海を走れるということは、とても心強いことでもある。それが経験につながることは言うまでもない。

 

東京湾から出たことのない参加艇も少なくなかった。そんななか、初めての相模湾を走っていると、クジラに遭遇! 予定外のホエールウオッチングを、参加者たちは存分に堪能した。

非日常を求めるクルージングでは、こんな出来事が頻繁に起こる。そして、それこそがクルージングの大きな魅力の一つだ。

 

残念ながら快晴には恵まれなかったものの、"はじめての遠足"感覚で、自分で愛艇を操って遠くまで足を延ばした経験は貴重なものだと思う。「この夏の間に、もう1回来ます!」という声が、あちこちで聞かれた。

今回は伊東への日帰りクルージングという形で、帰路は伊東沖で解散となったが、写真の艇のオーナーは、せっかくだからと熱海にも寄ってから帰港。

クルージングとは実践の連続。自分だけの海図は、どんどん広がっていくものなのだ。

 

伊東サンライズマリーナのビジター桟橋に、8艇のサルゴがずらりと並ぶ。スタイルは共通しているものの、それぞれの艇がオーナーの細かなこだわりにあふれている。そんなこだわりを互いに見せ合うのも、同じブランドの艇のオーナーだからこそ分かりあえる時間なのだと感じた。

 

マリンライフの楽しみ方は人それぞれ。でも、同じブランド、同じモデルの艇を持つオーナーだからこそ、特別な関係が築けるのかもしれない。

日本ではなかなかないイベントではあるが、こういう輪が広がっていったら、マリンライフやボートライフがさらに充実するのではないかと思う。

上のドローン写真は、艇と艇の間隔、スピードなど、絶妙な呼吸で航行してくれたおかげで、すばらしい写真を撮影することができた。サルゴオーナー同士、あうんの呼吸というものがあるのだろう。

 

(文=舵社/安藤 健 写真=松本和久)

※月刊Kazi9月号(2023年8月5日発売)、月刊ボート倶楽部9月号(2023年8月5日発売)に、今回のイベントの詳細記事を掲載予定です。ぜひこちらもご覧ください。

 


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