ホノルルから横浜まで7日18時間23分! | チーム・アルゴが太平洋横断スピード記録を樹立

2023.10.29

 2023年8月、アメリカのセーリングチーム、アルゴトリマラン艇(MOD70)で、ハワイから横浜までの太平洋横断スピード記録を更新した。

 

これまでのヨットによる太平洋横断スピード記録(ハワイ-日本)は、1995年8月にアメリカの冒険家・スティーブ・フォセットがトリマラン艇〈ラコタ〉(ORMA60)で記録した、13日20時間9分22秒、平均速度11.29ktというもの。

 

この記録にチーム・アルゴのクルーたちが挑み、ハワイ・オアフ島を出航して7日と18時間23分と、大幅に記録を更新して横浜へ到着したのだ。

 

無事に横浜へ到着後、新記録達成に歓喜するチャド・コーミング、ウェスティ・バーロウなど、アルゴのクルーたち 

 

2007年にメルジェス32で競技を開始したチーム・アルゴは、GC32、MOD70クラスで数々のレースへ参戦。そのほか、大西洋や英仏海峡、地中海、カリブ海などで12ものスピード記録を樹立してきた。中でも、今回の北太平洋を横断するホノルルー横浜間は最長の区間となった。

 

ホノルル出航直後には、1,600マイルもの細長い高気圧による軽風エリアを回避し、さらには台風10号「ダムレイ」の影響による暴風に翻弄される地獄の36時間を体験。その後の24時間は穏やかにセーリングを楽しみながら、見事な富士山の出迎えを受けて日本の地へ到達したという。  

 

太平洋を爆速で進んだ〈アルゴ〉。台風の影響による暴風を抜けた後は24時間のすばらしいセーリングを楽しんだ 

 

 

ちなみにヨットによる太平洋横断のスピード記録は、同じくチーム・アルゴのブライアン・トンプソンらが(MOD70)で2017年に更新した、サンフランシスコ-ホノルル間で3日と16時間52分3秒というものもある。今回の記録更新によって、チーム・アルゴが東西の太平洋横断スピード記録を持つこととなった。

 

世界各地の外洋レースへ参戦し、スピード記録を樹立しているチーム・アルゴの次の目標は、2024年1月に開催予定のRORC トランスアトランティックレースだという。 新たな記録へのチャレンジにも期待したい。

 

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(文=Kazi編集部 写真提供=Team Argo)

 


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