ニュージーランド生まれの快速トライマランディンギー、「weta(ウェタ)」の艤装を完全紹介。
FUN,FAST,EASY! をコンセプトに、現在国内でもにわかに注目を集める楽しいディンギーなのだ。
マルチハルゆえ下部構造物が少なくビーチングにも最適。ピクニックセーリングはもとより、かっ飛びのリーチングだって楽しい。もちろんレースも熱い。
ヒールしない、沈しにくい、オートタッキングジブ、ビーチング仕様……。
ワクワクするキーワードだらけ、そんなwetaの簡単艤装を、Weta Marine Japan の青木 守さんに教わりながら、海ガールの矢口あやはさんが挑戦。連続写真と動画で紹介いたします。
乗ってるだけで笑顔になる不思議なトライマランなのだ
1) ウエイトフロートを装着
まずは片舷17.5kgのウエイトフロートを装着。ポールを船体のホールに通し、ロープで固定。ちなみにウエイトフロートを外した状態は、470級と同じ全幅なのだ
2) マストを組み立てる
マストは2本のセパレートタイプ。重量は10kgと超軽量。リギンやハリヤードを整理しよう
3) マストを立てる
サイドステイを決めたらデッキに上がってマストを立てる。サポートがいればフォアステイを担当してもらおう
4) バウポールを装着
ジェネカーポールをバウに差し込む。タックロープのテンションがあるので抜けません
5) ジェネカーアップ
バウポールをセットしたら、ファーリングジェネカーとセットしてハリヤードアップ。ある程度のテンションは必要
6) ジェネカーのシートリード
ハリヤードアップしたらジェネカーシートをリードする。バーバーホーラーも忘れずに。風が弱ければ一度テストで展開するとよい
7) ラダーを装着
ラダーをスターンのガジョンに付ける。水に浮かべるまで、振り上げた状態でロック
8) 艇を風上に向ける
メインセールアップ前に、艇を風上に向ける。基本の動作
9) メインセールハリヤードを結ぶ
メインセールハリヤードをセットする。エンドに玉がついた仕様。輪を作って、玉を通す(連続写真右下)。最近のスキフの艤装に多いのだ
10) メインセールアップ
メインセールをホイストしていく。ハリヤードは、マストトップのフックに掛け、根元でクリートするダブル固定
11) ジブをフォアステイに装着
ジブセット。ジブはバックル式のハンクスタイプ。ていねいにセットしていこう
取材した青木艇は、バウにMr.ポテトヘッドを装着して完成!! 別に、なくても走ります(笑)
シンプルながらアイデアに満ちあふれたwetaの艤装をチェックしよう!
ティラーはフックシステムで、ビーチング時などにうっかり揚げ忘れても、負荷がかかるとオートで降りあがるタイプ。
また、ウエイトフロートはハッチタイプで、沈したときにここに水を入れて起こしやすくするアイデアが。
SPEC
●全長:4.4m
●全幅:3.5m(収納時1.7m)
●ハル重量:58kg
●ウエイトフロートとフレーム:17.5kg
●セール面積:メインセール8.3㎡、ジブ3.2㎡、ジェネカー8.0㎡
(問い合わせ)
Weta Marine Japan
TEL: 090-5320-9661
E-mail: aoki@wetamarine.jp
ひとたび風が入れば、ごらんのような快速リーチング! ゴキゲンなプレーニング(滑走)セーリングをぜひ
ウエイトフロートに座って、ゆったりと。いろいろな遊び方ができるwetaなのです
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すてきなビーチにそのまま上陸したり、島を回ったり。相模湾なら、材木座や荒井浜へビーチング! 烏帽子岩を回航&上陸という遊びも。はじめてwetaに触れた海ガールの矢口あやはさんも、ラクラク艤装&セーリングをしていましたよ。
ハイクアウトしなくてスイスイ走るwetaの扉。開けたら最後、あなたは戻ることができなくなるかも!?(笑)
(文=Kazi編集部/中村剛司 写真=舵社/山岸重彦)
※本記事は月刊『Kazi』2020年10月号、11月号にも掲載。バックナンバーおよび電子版をぜひ
矢口あやは
Kazi誌にて連載「矢口あやは、海ガールはじめました!」執筆中。6月14日、大阪生まれ。ライター、ときどきイラストレーター。旅行誌やカルチャー誌を中心に、グルメ、歴史、美容などのジャンルで活動。生物が好きで2014年に狩猟免許を取得。夢はヨットで世界一周。
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