2024年11月24日(日)に横浜ベイサイドマリーナ(以下、YBM)主催の釣り大会「YBMオープンフィッシング大会」が開催された。オープンと名前がついていることからもわかる通り、だれでも参加できるこの大会。ほかのマリーナにボートを置いている人や、レンタルボートでも参加可能で、2024年大会には31のチーム105人がエントリーした。
舵オンラインを運営する舵社からも、月刊誌『BoatCLUB』編集部が特別チームを編成して、参戦してきたので、その様子をお届けします!
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チーム『BoatCLUB』のメンバーは、『BoatCLUB』の連載筆者の一人、森安正樹さんと、その釣り仲間(フジオカさん、マエダさん、ケンモチさん)の計4人(4人で1チーム)。
この釣り大会は、マダイとマアジの二つの部門が用意され、マダイは一尾の尾叉長、マアジは三尾の合計尾叉長で争われる。朝7時に出港した『BoatCLUB』チームは、「大会の顔だろうし」ということでターゲットをマダイに絞り、実績のある第三海堡周辺へとフネを走らせた。
手前右が本誌連載筆者の森安正樹さんで、時計周りにケンモチさん、フジオカさん、マエダさん
30分ほどかけて目的の第三海堡へと向かう。結局ずっと第三海堡周辺で釣りをした。ドテラ流しなので、正面から北風を浴びる。寒い
潮と風が逆だからだろうか、うねりが結構大きい。独特な波の立ち方は、航行する船舶の多い東京湾ならではともいえる
しかし、あいにくの強風でなかなか速度が出せない。スプレーを浴びながら、第三海堡に到着したのは8時前。12時にストップフィッシングなので、釣りができる時間は正味4時間ほどしかない。すぐさま、仕掛けを準備し、4人で右舷に並んで釣りを始めた。
マダイねらいなので全員タイラバかと思いきや、二人がタイラバで二人がジギングという構え。とはいえどちらも、基本のリフト&フォールの繰り返しだ。
風速5~7メートル/秒の北風を正面から受けながら、ひたすらリーリングを続ける。フネは1.3ノット程度で流れ、風と潮の向きが反対のためイトはどんどんと出ていくような状況だ。頻繁に回収してルアーを入れ直すようにしていた。
しばらくアタリのない時間が続いたが、9時前に船尾で釣りをしていたケンモチさんにアタリが! 慌てずにゆっくりと巻き続け、姿を見せたのはマダイ。しかし、われわれは重大なミスを犯していた。そう、タモを忘れてきたのだ。
しかし、運がいいのか悪いのかよくわからないが、ぎりぎり抜き上げられそうなサイズだったので、そのままラインを手で持ちぶっこ抜き。見事ランディングを成功させた。一尾目から本命の登場に船上も湧きたつ。なかなかしんどい海況の中での釣りで、魚が釣れるどころではないような雰囲気だっただけに、うれしいキャッチだ。
なかなかしんどい状況の中、見事ケンモチさんが本命マダイを釣り上げた!
第三海堡付近では、この一艇のみしか参加艇を発見できなかった。実際、多くのチームがマリーナ近くの根岸湾にいたとのこと
その後、ケンモチさんにアタリが続くがいずれもフックオフ。その間に、ジグで釣りをしていたマエダさんが30センチくらいのマダイをゲット。その後タイラバに変えて再びマダイゲット。アタリが続いていたケンモチさんのタイラバがオレンジ系だったこともあり、オレンジ系をチョイスしたが、この選択が功を奏す結果となった。
そして、ストップフィッシング30分前に、三度、マエダさんにヒット。見事40センチオーバーと見られるマダイを掛けた。
しかし、われわれにはタモがない。このサイズはさすがに抜き上げられない。ということで、船尾まで慎重に魚を誘導し、一段低くなったトランサムのステップでフジオカさんが構え、そこにやってきたマダイを見事連携プレイのハンドキャッチ! 普段バス釣りがメインというマエダさんらしいランディングとなった。
後半、気持ちがいいようにマダイを釣り上げていくマエダさん。ほかにゲストで釣れたのはサバフグの一尾のみで、あとは全部マダイだった
その後、12時前に沖上がりし、12時半に検量所に魚を持ち込むことできた。強風のため、マリーナ周辺で釣りをしたチームが多かったようで、そうなると主に釣れるのはマアジ。マアジ部門にエントリーしたのは14チームで、マダイ部門にエントリーできたのは8チーム。入賞は5位からということで、40アップを釣り上げた『BoatCLUB』チームは、上位に食い込める可能性が高そうだ。
検量所に持ち込まれるマアジやマダイ。われわれは、結構ぎりぎりの滑り込みセーフで検量所に持ち込むことができた
いよいよ運命の結果発表。用事などですでに帰ってしまったチームもあったが、YBMのセンターハウス前の広場に設けられた特設会場は、大いににぎわっていた。隣接するアウトレットモールのお客さんも、「いったいなにをやっているのかしら」と興味津々の様子。こういうときって、われわれボーターはなんだかちょっと鼻が高くなりますよね。
表彰式では、単に成績だけでなく、数々の特別賞が発表された。ブービー賞に始まり、飛び賞、協賛企業各社からの賞、キッズ参加者への賞、最初に検量所に持ち込んだ賞、最後に持ち込んだ賞などなど。釣果がなくても楽しめるというのは、参加者にとってはとてもうれしい仕組みだと思う。
われらチーム『BoatCLUB』はというと、41.1センチでマダイ部門2位。1位は50.3センチのマダイを釣り上げた「ONEマリーズ(左舷)」。検量中の50オーバーのマダイを見たが、なかなかの迫力だった。
というわけで、YBM主催の釣りイベントとしては5年ぶり、オープンな釣りイベントとしては実に9年ぶりの開催となった、YBMオープンフィッシング大会は大盛況のうちに幕を閉じた。誰でも参加できるし、大会期間中はYBMのビジター桟橋を無料で利用できるので、来年はぜひこれを読んでるあなたも参加してみてはいかがだろうか。
協賛企業の一つ「ちりとてちん」特製のお弁当をつまみながら、しばしの歓談タイム
マダイ部門第一位の「ONEマリーズ(左舷)」。検量に持ち込んだのは、尾叉長50.3センチ、2,450グラムの大鯛だ。マアジ部門優勝は、「ブイテク釣り部(右舷)」だったが、表彰式では不在でした
詳しい大会参戦レポートは、『BoatCLUB』2月号(1月4日発売予定)に掲載されます! お楽しみに。
(文・写真=舵オンライン編集部)