月刊『BoatCLUB』の奇数月号では、元料理人の釣り人Mr.ツリックが釣果料理を披露しています。舵オンラインでも、絶品料理のレシピをご紹介します。
※本レシピは月刊『BoatCLUB』2022年9月号に掲載。最新号もよろしくお願いします!
冷たいそばつゆと揚げモノはバツグンに合う。冷やしたぬきやたぬき豆腐をイメージしていただければわかると思います。マゴチ天が残ったら、翌日にマゴチ天丼やマゴチ天煮なんて料理も、衣がしっかりしているのでオススメ。
【材料】
●マゴチ:半身 ●卵:4個 ●水:1カップと少々 ●小麦粉:100g ●揚げ油:適量 ●大根:適量 ●大葉:適量 ●紅しょうが、ミョウガ:お好みで
①トッピングに欠かせない温泉卵を作る。まず、1リットルのお湯を沸かし、火を止めたら、1カップの水と卵を入れる。卵3個なら11分間放置。室温や気圧で放置時間は微妙に変わる。冬は2~3分の蒸らし時間が必要になる
②ひと口大に切ったマゴチで、そば屋の天ぷらというか、硬めの天ぷらを作る。衣は玉水150ミリリットルに小麦粉100グラム程度。170度の中温でしっかりと水分を抜く感じで、じっくり揚げればだしの吸い込みがよくなる
③大根おろしを作る。できれば口当たりのよいオニおろしがオススメ。オニおろし器がない場合はチーズおろし器で代用。それもなければ、大根おろしに超細かくみじん切りにした大根を交ぜればいい
④揚げたマゴチの上に温玉、大根おろし、紅しょうが、ミョウガや大葉の千切りをトッピングし、そばつゆ、白だし、そばつゆとマヨネーズで伸ばしたゴマだれなど、好みのたれをかけて完成
ナスを焼いてみそで味付けしたものをシギ焼きといったりする。それから、魚をしょうゆなどのタレに付けて焼いたのをキジ焼きともいう。シギかキジ・・・どちらかを料理名に取り込もうかと思ったが、どちらもピンとこないので、ストレートにみそ炒めとした。この料理は、冷めてもおいしいので、お弁当のおかずに最適ですゾ。
【材料】
●マゴチ:半身 ●大葉:10枚 ●みそだれ(砂糖、ごま油、みりん、しょうゆ、みそ 各大さじ2/しょうが(チューブでOK) 少々/にんにく、タカノツメ お好みで) ●カタクリ粉:適量 ●ナス:1本 ●パプリカ(赤と黄):1/8ずつ ●長ネギ:10cm分 ●サラダ油:適量
①まずはみそだれ作り。最初に、大葉を10枚くらい、手で細かくちぎってからスリ鉢で細かくなるまでアタる。この大葉を手で細かくちぎるところがこのたれ作り一番のミソ。みそだれの調味料を加えて混ぜる
②マゴチをひと口大に切る。三枚おろしにし、皮をひいてから、血合い骨が取りにくかったら、五枚おろし風にして血合いごと血合い骨を取り除く。ただ、小型のマゴチの場合は五枚おろしにすると身が小さくなり不向きだ
③ナスを切って水にさらす。さらさないとナスが油を吸い込みすぎてしまう。切り方はお好みで、今回は縦じま模様に皮をむいてから、縦半分に切って厚めの輪切り。ナス紺を強調するなら、鹿の子包丁を入れて大きめの乱切り
④ひと口大に切ったマゴチは、塩水に数分漬けておく。その後、水分を切り、さらにペーパータオルなどで水気をよく拭き取ってから、カタクリ粉をまぶしておく
⑤一緒に炒めるパプリカなどの野菜を切っておく。しめじやチンゲンサイなどを入れてもいいネ。それに、トッピング用の白髪ネギも切っておく。残ったネギの芯の青い部分は辛味が強いので、刺身の薬味などにうってつけ
⑥サラダ油を入れ、マゴチ、ナス、パプリカなどのほかの野菜、の順で炒める。火が通ったら、強火のまま①のみそだれを投入。チョイと多めでもかまわない。フライパンの肌でみそだれを焦がして風味をあげる。まずいワケがない
生きエサとしてマゴチに食いつかれることなく昇天した、3尾のシロギスを持ち帰った。その場で海に返してしまうとゴミの投棄になってしまうダロ。そのシロギスはお得意料理のキムチ干しにした。本当のキムチに漬けるともったいないので、キムチ鍋の素を使う。コーヒーミルクなどに使われるような小さなポーションに入っているのが使いやすい。数が少ないので、15分漬けたあとはストッキングタイプの水切りネットに1尾ずつ入れて干した。
須藤恭介(すとう・きょうすけ)
愛称、Mr.ツリック。長年、月刊『ボート倶楽部』の筆者として活躍。現在、同誌に連載中の「孤高の釣り人Mr.ツリックの ふらっと貸しボートに乗りにきた」では、釣りだけでなく、釣果料理のノウハウを紹介している。
(文=須藤恭介[Mr.ツリック] 写真=『BoatCLUB』編集部)
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