キャンプ料理といえばやっぱりダッチオーブン。「重くて大きいし、扱いが難しそう」と、敬遠する向きもあるけれど、それって誤解も多いかも。
8インチサイズならカヤックにも十分積めますし、本来、こんなに楽チンな調理器具はありません!
“鉄鍋伝道師”こと山口壮一さんによる『カヌーワールド』の人気連載、「漕舟鉄なべ民族 万歳!」から、毎回、美味しい料理レシピを抜粋してご紹介。今回は鶏と野菜の無水鍋です。
(監修=山口壮一 文=福留秀人 写真=赤羽真也)
今回は乾いた流木を燃料にしたソロストーブを主熱源に、水の要らない無水煮。ある意味、究極のシンプルキャップ料理かもしれませんね。
カヤッカーの皆さん“無水調理”ってご存じですか? 文字通り、ほとんど水を使わずに食材に火を通す調理法なんですが、これが美味しくて、しかもヘルシーといいことずくめ。
ほぼ野菜に含まれている水分だけを活用するので栄養分を逃がさず、また素材本来の旨味を薄めることなくしっかり味わうことができます。
そう! ダッチオーブンはこの無水調理が大得意なんです。
水を余計に用意する必要がない無水調理は、キャンプ料理にも向いています。ぜひフィールドで挑戦してみてください。
味付けは塩とコショウのみ! いろいろ入れたくなるところですが、そこはグッと我慢してシンプルに。
だってせっかく肉と野菜の旨味が凝縮してるんですから、濃厚な素材のそのものの味を堪能しましょう。
[材料] 鶏モモ肉1枚、トマト1個、玉ネギ1個、ズッキーニ1本、パプリカ1/2個、マイタケ1/2株、ナス1本、アスパラガス3~4本、ベイリーフ1枚、塩・コショウ適宜、オリーブオイル大さじ適宜、以上
❶ 素材は、あらかじめ切っておいても便利。玉ネギ、トマト、パプリカは粗みじん、ニンニクは厚めのスライス、ナス、ズッキーニ、アスパラガス、鶏肉は一口大の乱切り、マイタケは手でばらす。
❷ 熱した鉄鍋にオリーブオイルをたらし、鶏肉を皮目から焼き付ける。全体に焼き色がついたら取り出す。鍋にオリーブオイルを足してニンニクを香りが出るまで炒める。次に玉ネギを透き通るまで炒めたらトマト以外の食材を入れ、さらに炒めて全体が馴染んだら肉を戻す。
❸ 最後にざく切りトマトとベイリーフを投入したら、蓋をしてそのまま中火で20~30分ほど蒸し煮にする。
❹ 時間が経つとご覧のように鍋一杯だった素材の嵩が減り、野菜からでた水分によってスープができています。スープはオリーブオイル、鶏の油と野菜の水分が混ざる乳化作用により、とろみがあって濃厚そのもの。仕上げに塩・コショウで味を整えたら完成です!
※本記事は『カヌーワールド』VOL.11から抜粋したものです。バックナンバーおよび最新刊もぜひご覧ください。
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PROFILE
山口壮一(やまぐち・そういち)
1964年、神奈川県横浜市生まれ。クックアンドダイン代表。バイヤー、ショッププロデュースを経て独立。食材・調理道具のインターネットショップを展開。百貨店時代に商品として出合ったダッチオーブンに惚れ込み、プライベートでも長年愛用している。趣味は呑み食い、バイク、シーカヤック、アウトドア全般。今年の6月、「クックアンドダイン ハヤマ」の2号店が三井アウトレットパーク横浜ベイサイド内にオープン。
「鉄」にこだわり、LODGE(ロッジ)やTurk(ターク)をはじめユニークな鉄製品を揃えた山口さんのお店「COOK & DINE」。
写真上は、風光明媚な神奈川県葉山町で、古い倉庫をリノベーションして開業した葉山本店。
下は、2020年6月にオープンした2号店「三井アウトレットパーク横浜ベイサイド店」。2号店は、葉山本店とはまた一味違う魅力的な「鉄もの」を用意し、新たなクッキングイベントも展開していくとのこと。
■クックアンドダイン ハヤマ
神奈川県三浦郡葉山町堀内563
TEL:046-877-1104(店舗)
定休日:月・火
営業時間:10:00~18:00
https://www.cook-dine.net/
■クックアンドダイン ハヤマ・三井アウトレットパーク 横浜ベイサイド店
神奈川県横浜市金沢区白帆5 番2 三井アウトレットパーク 横浜ベイサイドBブロック1F 20050
TEL:045-374-5906
営業時間:10:00~20:00
https://mitsui-shopping-park.com/mop/yokohama/shop/1529170.html
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