突然ですが、「福井新聞ONLINE」の連載「敦賀海保日誌」ってご存じでしょうか?
福井新聞社が運営する総合ニュースサイト内の同連載は、「ツルホ編集部」こと敦賀海上保安部のスタッフによる日々の業務での出来事を紹介しているのですが、カヤックやミニボートの事故例を数多く掲載。同じ遊びを嗜むマリン愛好家にとって、非常に参考になる連載なので、ちょっとご紹介したいと思いますね。
(文=CANOE WORLD編集部/星野 淳)
カヤックやミニボートで遊んでいる人であれば、普段どんなに安全に気を配っていたとしても、一度や二度くらいは“ヒヤッ”とした経験があるのではないでしょうか。
自然相手のアクティビティーなのでまったく危険がないわけはないけれど、やはり大半の事故というのは未然に防げるものも少なくありません。
で、この「敦賀海保日誌」を読むと、そうしたことが、あらためてよくわかります。
例として「敦賀海保日誌」の過去の記事タイトル一覧を見ると、
「カヤック2艇から立て続けに『風が強くて陸に戻れない』。春の日、シンクロする海のトラブル2件」 「カヤックで海釣り中に恐怖、いつの間にかドレンキャップがない」
「天気予報では昼から強風、早く帰るつもりで早朝からカヤックで釣りに出たら好調で…遅すぎた引き際」
「SUPやミニボート2時間で救助3件、救助艇は相席状態。沖に出るにも限界が」
などなど。
タイトルをみただけで、状況がおおよそわかると思うのですが、そのほとんどが乗り手のスキル不足や、天候・海象の読み違いなど、 防ごうと思えば防げるものばかり。なかには「釣りをしながらカヤックのうえでビールを飲み、ほろ酔いの状態で用を足そうとして転覆した」などというとんでもない案件などもありました。
飲酒などはもちろん論外ですが、ホント、“人の振り見て我が振り直せ”ですね。
また、「敦賀海保日誌」は、わいわゆる”お役所の文章”的なわかりづらい文体ではなく、非常に読みやすいのも特徴。さらに事故事例だけにとどまらず、救助者目線の率直な感想や意見なども書かれているので、とても参考になります。
時間のあるときに、ぜひ一度、のぞいてみてください。
なお、海上保安庁では、ウォーターアクティビティーを誰もが安全・安心して楽しめるように、事故防止のための情報「ウォーターセーフティガイド」を発信する総合安全情報サイトも開設しています。こちらでも、「事故速報」「事故発生状況」などを閲覧することができます。
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