ヨットやボートを楽しむうえで、最も怖い出来事が乗員の「落水」。万が一、落水が発生してしまったときには、落ち着いて素早く対処することが必要なのはいうまでもありません。そして、事前にさまざまな準備をしておくことも大切です。
落水者の装備としては、ライフジャケットを着用することはもちろん、個人用の遭難信号発信装置「PLB レスキューリンク400」など、いろいろなものが考えられます。
その一方で、同乗者が落水してしまった場合に備えて、助けるためのアイテムを船に用意しておくことも大切なこと。今回ご紹介する「プラスチモ/テレスコ ダンブイ IOR」は、そんな装備の一つです。
使い方はいたって簡単。万が一落水が発生したら、即座に「テレスコ ダンブイ IOR」を海に向かって投げ込むだけ。そうすることによって、まずは落水した場所を特定するというわけです。
落水救助で最も重要なことは、落水者を見逃さないことに尽きます。ダンブイは、落水者の位置把握、そして落水者へのアプローチと、とても重要な役割を果たしてくれるものなのです。
また、イエローとレッドの旗は「海に落水者あり」という意味を表し、旗は450x350mmという大きなサイズがあります。色もサイズも視認性に向上に役立っているので、遠く離れた場所からでもきっと見つけやすいはずです。
ポールは、3段のテレスコピック式(伸縮式)。普段は縮めて収納してありますが、使用時には簡単に伸ばすことができ、その長さは最大で3.52mにもなります。
フロートはPVC製で、ステンレス製のバラストを内蔵。これによって、ダンブイを水面上2.3mに安定して直立させるので、倒れてしまって見えないというようなことも避けられます。
また、4mのフローティングロープも付いているので、一方の端を浮環につないでおくといった使い方もおすすめです。
ただ、夜間の落水では見えないのではないか?そんな疑問をお持ちの方もいることでしょう。
この製品には、夜間でも使用できるようにオプションで「ライトキット」が用意されています。
ポールの先端にライトキットを取り付けておくと、ダンブイを海に投げ込むことにより自動で点灯。電源は9Vの乾電池です。
取り付け方法は、ポールの先端に差し込むだけ。ラニヤード(細いひも)で船体に結んでおくことで、ダンブイを投げ込んだ際にライトに付いているクリップが外れ、ライトが点灯するという仕組みになっています。
316Lステンレス製の「専用ホルダー」を使えば、付属のクリップで、パルピットなどに簡単に取り付けられます。太さφ18.5〜25.5mmのパイプに対応しています。
本製品は、World Sailing(国際セーリング連盟)のOSR(外洋特別規定)にも適応しています。洋上での安全のために、ぜひ備えておきたい装備の一つといえるでしょう。
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「プラスチモ/テレスコ・ダンブイ IOR」
全長:3.52m(1.95m)、水面上:2.3m、ポール材質:ファイバーグラス、
フロートブイ材質:PVC(H360mmxφ180mm/80mm)、
フラッグサイズ:450x350mm、ロープ:4m(フローティング)
(文=舵社 用品事業部/山本 武 画像提供=カズ・マリンプロダクツ)
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