小5の船博士、中村一朗太くん|海レ協の広報大使に任命

2022.07.26

今年、一般財団法人 日本海洋レジャー安全・振興協会(通称:海レ協)は創立30周年を迎えた。同協会はプレジャーボートおよびダイビングの普及振興、安全管理、指導、小型船舶操縦士国家試験に関する事業を展開しており、その関連事業として船の文化検定「ふね検」の検定試験を毎年11月に全国各地で実施している。

「ふね検」は船の文化をテーマに、海事知識の習得を通じて海に対する興味を喚起し、船や海に関する海事思想の普及を目的に創設された文化検定試験で、毎年11月、全国各地で実施されている。初級・中級・上級に分かれているが、ほとんどが大人の受験者というなか、小学校3年生(9歳)の時に、最年少で“初級”に合格したのが中村一朗太(なかむら・いちろうた)くんだ。

今年3月に開催された海レ協創立30周年を伝える記者会見の席上で、「ふね検」はもとより、海レ協が実施しているさまざまな活動を広く一般に伝える「広報大使」に任命された。

最年少で「ふね検」初級に合格した中村一朗太くんは、「働く巨大船博士ちゃん」として、テレビ番組『サンドウィッチマン&芦田愛菜の博士ちゃん』に出演、全国的に知られるようになった。

もともと一朗太くんは魚も好きで、さかなクンにも憧れたこともあるが、船員の普及振興を目的に制作されたアニメ『やっぱり海が好き』を見たり、神奈川県の八景島シーパラダイスが主催している体験型海洋学習プログラム「シーパラこども海育塾」(年間10講座)で、深海探査船〈しんかい6500〉の実物に触れたりしたことがきっかけで、船が好きになっていった。

今では自分の部屋は船に関連する本でいっぱいとのこと。好きな船は?と聞くと「客船、フェリー、貨物船、タグボート、巡視船、自衛隊の船、ヨット、ボート、哨戒船、潜水艦、潜水艇、漁船、ハシケ・・・・」と、答えはいつまでも続く。船好きが高じて、将来の夢は、船の設計士になることだという。

さかなクンは焼いている魚の煙の臭いだけで魚種を言い当てるという逸話を聞いて「船だったら、エンジン音を聞いただけで船の種類が分かる、ということですね」と一朗太くん。では、将来はそのようになる?と聞くと、元気に「頑張りまぁ~す!」と答えてくれた。

一朗太くんは現在、中野区(東京都)にある新渡戸文化小学校5年生、11歳になる。1年生のときから「ふね検」に興味があったとのことで、当時は「マークシートの仕方が分からなかった」とのことで受験しなかったが、3年生になって実現した。中・上級試験を受けるためには初級に合格していなければならず、すでに初級に合格している一郎太くんは、昨年、さらに上を狙ったが惜しくもクリアできなかった。

今年の11月13日(日)に開催される「ふね検」では、再度、中・上級試験に臨みリベンジをはかる。「今年は絶対に合格します!」と力強く語ってくれた。

普段から、時間があれば遠いところでも船を見に行くそうで、インタビューの時も「ついこの間も、北海道へ行って網走の〈オーロラ号〉と紋別の〈がりんこ号〉という流氷観光船に乗って、帰りはガツンと〈サンフラワー〉で帰ってきました」とのこと。「大好きなことなので、今は突き進んでほしい」というご両親の協力もあって、船博士の道をまっしぐらに進んでいる。

さかなクンが魚の専門家として活躍しているように、中村一朗太くんには、船の分野のスペシャリストとして今後も活躍してほしいですね。

 

第19回ふね検申し込みはこちら

 

(文=舵社/田久保雅己)

 

(問い合わせ)
一般財団法人 日本海洋レジャー安全・振興協会
https://www.jmra.or.jp/

 


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