ダブルハンド世界一周ヨットレース「GLOBE40(グローブ40)」の第5レグは、マサこと鈴木晶友さんがスキッパーの〈MILAI〉が、さまざまなトラブルを乗り越えてトップフィニッシュしました。
タヒチ・パペーテからアルゼンチン・ウシュアイアまでの第5レグは、11月27日1:00:00(UTC)にスタート。2日後、艇団は無風地帯に48時間もつかまります。我慢の時間が続くも、他艇より南下するコースを選んだ〈MILAI〉が5位からトップに躍り出ると、そのまま順位を維持して、ケープホーン(ホーン岬)へ。グローブ40の難所の一つを越え、〈MILAI〉は第1レグ、第4レグに続いて1位フィニッシュを遂げました。フィニッシュ時間は12月16日20:54:36(UTC)で、記録は19日19時間54分36秒。
第5レグはマサ(鈴木晶友)とフランス人セーラーのエステル・グリックさんで走った〈MILAI〉
photo by MILAI Around The World
第5レグではオートパイロットの油圧ポンプの故障、J5スピネーカー破損、J1ジブ破損(左写真)、スタンション破損(右写真)など、多数のトラブルが発生したという
photo by MILAI Around The World
日本時間14:15(UTC 17日5:15)現在、〈MILAI〉は寄港地のウシュアイアまで、幅2マイルで距離60マイルほどの狭い水域を、タッキングを繰り返しながら向かっています。
ウシュアイアまで気が抜けません。赤丸が〈MILAI〉
©GLOBE40
フィニッシュ後の2人のコメントが届きました。
鈴木「今回もトップでフィニッシュできたことが大変うれしいです。これも船を整備してくれたチームメートや応援してくれたサポーターの皆さん、そして相棒のエステルのおかげです。ケープホーンを越えるこのレグは、今までの中で最も南下したコースとなり、日に日に風や波の力が増していくのを感じました。そのため船も色々と故障しました。気づけば6月にスタートして半年がたち、長い道のりでしたが、あっという間に感じています。残り約9,000マイル、最後まで応援よろしくお願いします!」
エステル「信じられないようなステージで、最後に勝利したことが忘れられない思い出になりました。幸運にも、雄大な景色やホーン岬の感動的な航路を見ることができました。20日間の航海は、風向きも気温もさまざまで、あっという間でしたね。南の海を航行するときには当たり前のことですが、破損も少しありました。〈MILAI〉のおかげでとてもいい仲間ができました。 また、このレースを生んでくれたグローブ40にも感謝します。吠える40度、狂う50度、南の海、アホウドリ、子供の頃から夢を見させてくれた言葉がたくさんありますね。私の夢が一つ叶いました」
第6レグはウシュアイアから、大西洋に面したブラジル・レシフェまでおよそ3,600マイルです。再び、マサ&エステルの組み合わせで挑みます。2023年1月8日(日)にスタートする予定です。
■GLOBE40
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(文=Kazi編集部/森口史奈 写真=photo by MILAI Around The World)
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