ダブルハンド世界一周ヨットレース「GLOBE40(グローブ40)」は、アルゼンチン・ウシュアイアからブラジル・レシフェまでの第6レグがスタート。〈MILAI〉は第5レグと同じ、マサこと鈴木晶友さん、フランス人セーラーのエステル・グレックさんの2人で走ります。5艇のレース艇は、まずビーグル水道を50マイルほど南下して大西洋まで出ます。
ウシュアイアの街並みをバックにスタートするグローブ40出場艇
photo by Martin Gunter / Instituto Fueguino de Tourismo
〈MILAI〉は第5レグを終えた時点で総合2位/5艇。トップの〈SEC HAYAI〉(オランダ)との差はわずか1点で、〈MIALI〉は第6レグをトップフィニッシュすると総合1位に浮上することになるので、非常に重要なレグといえるでしょう。距離は約3,500マイル(6,482km)、南大西洋を北上し、およそ17日でフィニッシュする予定です。
左が総合首位のオランダチーム〈SEC HAYAI〉
photo by Martin Gunter / Instituto Fueguino de Tourismo
スタート直前の2人のコメントは次の通り。
鈴木「レシフェまでの3,500マイルは、南米最南端から赤道近くまで一気に北上していくレグで、天気の変化が激しく難しいセーリングになる予定です。17日間前後のセーリングで、気温は10℃から30℃まで上がります。良い風をつかんでフリートの前を走れるよう、エステルと良いセーリングをしようと思います!」
エステル「皆さん、こんにちは!いよいよ次のレグのスタートです。ビーグル水道は良いコンディションになりそうです。また、戦略は複雑になりそうですが、それがこのレグの面白さです!レースは17日間で、おそらくアップウインドのセーリングが多くなる予定です。船の準備が整って、海に戻ることができてとてもうれしいです!」
なお、第5レグ振り返りインタビューは、2月3日発売『Kazi3月号』に掲載予定です。
■GLOBE40
公式サイト:https://www.globe40.com/
トラッキング:https://www.globe40.com/en/map-tracker/
Facebook:https://www.facebook.com/globe40
■MILAI
公式サイト:https://milai-sailing.com/
Faceboook:https://www.facebook.com/milai.aroundtheworld
(文=Kazi編集部/森口史奈 写真=MILAI Around The World)
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毎年多くのセーラーの参加で盛り上がる舵杯ヨットレース。 今回は香川県の高松を舞台に、4月12(土)、13日(日)に開催される。 エントリー締め切りは 3月28日(金)。まだの方は、皆さまエントリーお急ぎください! 舵杯というと、白石島(岡山県)開催の印象を持つセーラーも多いと思うが、ここ10 年を振り返ると2014、2015年が岡山県・牛窓ヨットハーバー、2016年が兵庫県・サントピアマリーナ(淡路島)、2017年が和歌山県・和歌山マリーナシティ、2018、2019年が香川県・高松市ヨット競技場、コロナ禍で休止し2022年が淡輪ヨットハーバー、2023年が高松市ヨット競技場、2024年が和歌山マリーナシティ開催、そして今回は3回目の高松開催となるのだ。 前大会の総合優勝&IRCクラスI優勝は〈グランデッセ〉(X35)。連覇なるか!? 第48回 舵杯ヨットレース 大会日程:2025年4月12日(土) 大会受付、艇長会議、開会式、前夜祭: 2025年4月13日(日) レース会場:せとうちサスティナブルヨットハーバー(高松市ヨット競技場)および高松沖 運営 :第48回舵杯 ヨットレース 実行委員会(香川フリート) 共同主催:JSAF加盟団体外洋内海・香川県ヨット連盟 後援:舵社、香川県、高松市、高松観光コンベンション・ビューロー、四国新聞社、RNC西日本放送、KSB瀬戸内海放送 協賛:Gill Japan 協力:マリーナペラガス、高松マリーナ、ロイヤル香川ヨットクラブ 申込受付期間: 2025年2月3日(月)10:00~3月28日(金) 参加申込書と提出書類を送付し、参加料を振り込むこと。参加料の振り込みをもって申し込み完了とする。 申込に必要な書類 ・参加申込書 ※Excelのまま送付 ・船舶検査証のコピー ・保険証券のコピー ・「IRCクラス」に参加する艇は「IRCレーティング証書」のコピーも提出すること。 なお「セカンダリー証書」を使用の場合は、必ずその証書を提出すること。 ▼提出期限 :4月4日(金)15:00必着(E-Mail、FAXまたは郵送) では、昨年の和歌山マリーナシティ開催の楽しい写真を再アップします! (文=中村剛司/Kazi編集部 写真=山岸重彦/舵社、 中村剛司/Kazi編集部) ※舵杯ヨットレースの記事は、月刊『Kazi』2025年7月号(6月5日発売)に掲載予定です。バックナンバーおよび電子版をぜひ --------------------------------------------------------------------------------
続きを読む2025.03.08
愛知県豊川市の三河みとマリーナで開催中の「セイル・オン JYMA選抜 大学対抗&U25ヨットマッチレース 兼 2025 全日本ユースマッチレース選手権大会 (通称:U25&学生マッチ)」。 25歳未満の若手セーラーたちがマッチレース で競う本大会。2012年に始まり、コロナ禍による中止(2021年)を挟み今回で13回目の開催となる。その存在は、ヨット界の若者たちに完全に浸透したと言ってよさそうだ。 今年は全国各地から過去最多の21チームの応募の中、日本ヨットマッチレース協会(JYMA) が選抜した12チームが参戦。大会初日の3月7日(金)は強風によりレースはキャンセルされたが、翌日は軽風の中で各チームが3レースを戦った。 〈若鯨〉(内貴航路郎ヘルムスマン)、〈陸の王者〉(杉若雄山ヘルムスマン)がそれぞれ全勝で暫定首位、2勝1敗で4チームがその背中を追う。 大会は3月9日(日)が最終日、マッチレースユース日本一の称号はどのチームが手にするのか。 舵オンラインでは大会2日目(3月8日)の様子をお届けします。 セイル・オン JYMA選抜 大学対抗&U25ヨットマッチレース 兼 2025 全日本ユースマッチレース選手権大会 3月8日終了時点での暫定成績(参加12チーム)※記載はチーム名(ヘルムスマン氏名) 3勝 若鯨(内貴航路朗)、陸の王者(杉若雄山) 2勝 GATGAT(竹内啓太)、海の王者(須田智也)、Le lien(秋津竜太)、Kyushu University(鈴木英心) 1勝 GRADs(蒔田翔吾)、ゼウス(飯田 澪)、Meijo unv. J/24 class(小林空翔)、仰秀(源 優介) 0勝 KUOSC(藤井琢光)、Team Nudge(工藤海翔) 日本ヨットマッチレース協会 公式Facebook (文・写真=川野純平/Kazi編集部) --------------------------------------------------------------------------------
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白石康次郎さんがフィニッシュを果たした単独無寄港無補給世界一周ヨットレース、ヴァンデ・グローブが盛り上がる現在、もうひとつの世界一周レースが開催されていることをご存じだろうか? それがミニ・グローブ・レース2025。國米 創(こくまい・はじめ)さん、中山寛樹さん、高原奈穂さんたち若き日本人セーラーが挑戦する大西洋横断レース、 ミニトランザットの採用艇、クラスミニ6.50よりもさらに小さい、クラスグローブ5.80(以前はクラスミニ5.80と呼ばれた)に乗り、世界を5レグ に分けて一周するレースだ。 メインカット | photo by World's Toughest Row / MGR2025 | グローブ 5.80は現在、世界37カ国で100近くのビルダーによって建造されている。次回の2026年大会では、2人乗り部門が設けられる予定 クラスグローブ5.80 ●全長:5.80m ●ハル長:5.70m ●喫水:1.40m ●セール面積 メインセール:12.5m2 ファーリングジブ:7.6m2 / 4.7m2 ジェネカー(A5):25m2 ●排水量:920kg ●キールバラスト:244kg 創設者はドン・マッキンタイア。ゴールデン・グローブレース、ジ・オーシャングローブレース、ミニ・グローブレースなどの仕掛け人。この熱きレースには15艇がエントリー。大西洋横断の予選レグを終え、次回はアンティグアからパナマを目指す第1レグに突入する(2月23日スタート)する。 ドン・マッキンタイア ミニ・グローブ・レース2025の面白いところは、参加者が350ユーロで設計図を購入し、マリングレードの合板によって自作したクラスグローブ5.80によってエントリーしなければならない点。今回のレースにはエントリーしていないが、国内でも日本人が2艇建造し、その一艇、 其田(そのだ)信一さんが自作した〈湖茶丸(こちゃまる)〉は2023年に進水した。その詳細は月刊『Kazi』2024年9月号と、舵オンラインの記事 でも紹介している。 其田信一さんの〈湖茶丸〉 photo by Jumpei Kawano(Kazi) 力強くセーリングする〈湖茶丸〉 photo by Jumpei Kawano(Kazi) それでは、自作木造艇による世界一周ヨットレースに参戦する、シーマンシップと潮っ気の高いセーラーたちの様子を、ダイジェストでお届けする。 レースコース エントリーリスト スタートエリアマップ MiNi GLOBE RACE 2025公式サイト (文=中村剛司/Kazi編集部 写真=World's Toughest Row / MGR2025) --------------------------------------------------------------------------------
続きを読む2025.02.10
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