海上待機の末の決着
全日本インカレ最終日の11月7日は、前日の予報どおり東寄りの風で、前日よりもさらに風速が落ち、限りなく無風という状況の中、レース艇は海上待機となった。
規定により、この日は12:31以降はスタートの予告信号は発せられないことになっており、風が吹き始める気配はゼロだったものの、運営はその12:31分を待ち、この日のレースを行わない決定をした。
チームメイトの声援を背に海に出たレース艇だったが、この日レースが行われることはなかった。
この日の三河湾は、限りなく無風に近い微風。海面は鏡のように静まりかえる。
総合優勝は早稲田
この結果、大会2日目までの成績が最終順位となり、総合優勝は470級2位、スナイプ級1位の早稲田大学の手に渡り、総合2連覇を達成した。
レースの中止が告げられた瞬間、早稲田大学の総合2連覇が確定した。
ハーバーに帰着すると、総合2連覇を果たした早稲田大学の胴上げが始まった。
表彰式の後、大空に向かって帽子を放り上げた早稲田大学。
2年連続10回目の総合優勝を果たした早稲田大学。ここ10年のうち6回優勝という黄金時代を築き上げた。
4年連続総合2位の日大
関東勢が上位独占
十分に逆転優勝が可能な点差に付けていた日本大学は470級1位、スナイプ級3位で総合は2位に終わった。これで日本大学は総合で4年連続2位となった。立派な成績ではあるが、常勝を旨とする日本大学にとっては来年以降の発憤材料にしかならないだろう。
3位には慶應義塾大学が入り、関東勢が上位を独占する形となった。
総合では2位に甘んじた日本大学だったが、470級では圧倒的な力を見せつけての優勝。
■470級総合成績
1位 日本大学
2位 早稲田大学
3位 慶應義塾大学
4位 関西学院大学
5位 中央大学
6位 同志社大学
■スナイプ級総合成績
1位 早稲田大学
2位 慶應義塾大学
3位 日本大学
4位 京都大学
5位 同志社大学
6位 明海大学
■総合成績
1位 早稲田大学
2位 日本大学
3位 慶應義塾大学
4位 同志社大学
5位 京都大学
6位 中央大学
(文・写真=松本和久)
12月3日発売予定の『Kazi』1月号では、より詳しい全日本インカレの考察記事を掲載させていただく予定です。(編集部)