2021年、一般財団法人 日本海洋レジャー安全・振興協会(JMRA)は設立30周年を迎えた。これを機に記者発表会を開催し、これまでの活動を振り返るとともに、次の30年を見据えたビジョンを発表した。その概要をお伝えしよう。
まずはJMRAの戸田邦司会長のあいさつから始まった記者発表会、続いては30年の歩み、そして活動概況の報告が行われた。現在、JMRAはどんな活動をしているのか、あらためて整理してみると――
小型船舶操縦士の資格に係る事業
唯一の指定試験機関として、小型船舶操縦士国家試験を実施。また免許証の更新講習および失効再交付講習、再教育講習も実施している。
BAN(会員制のプレジャーボート救助システム)事業
“海のJAF”としておなじみの「BAN」を運営しているのもJMRAだ。サービス海域は関東、中部、関西、瀬戸内海、九州北部、そして若狭湾に広がっている。
DAN(ダイビングに関する緊急医療支援)事業
緊急時の専門医によるアシスタント、レジャーダイビング保険の提供などを行い、レジャーダイビングを楽しむための安全と安心を提供している。
振興・普及事業
体験乗船会をはじめとする各種マリンイベントを開催。また子どもたちに海のすばらしさを伝える活動として「海藻おしば教室」などのイベントも実施している。そのほか「海の駅」の統括もJMRAが行っている。
さて、今回の記者発表会のトピックとして行われたのが「広報大使」の任命式である。
任命されたのは「ふね検」博士こと中村一朗太君。小学3年生(9歳)のとき、JMRAが主催する「ふね検(船の文化検定)」初級に最年少で合格した少年だ(現在は小学5年生)。昨年にはテレビ番組『サンドウィッチマン&芦田愛菜の博士ちゃん』に「働く巨大船博士ちゃん」として出演したので、ご覧になった方もいるだろう。
広報大使の任命を受けた中村一朗太君。左は眞嶋 洋JMRA理事長
ちなみに中村君、「ふね検」は小学1年生のときに受けたかったのだが、マークシートの回答方式が(試験の内容より!)難しかったので、3年生になってから受けたのだとか。「日本の経済を裏側から支えている船について、もっと多くの人に知ってもらいたい」と語り、将来の夢は船の設計者になることだ。
フネに関することなら大人のマニア顔負けの知識を持つ中村君は、東京海洋大学の教授、船の科学館の学芸員、船の絵を描く画家など、たくさんの船の専門家や愛好家との人脈も持っているのだとか。今後、JMRAの広報大使としての活躍が期待される。
そして記者発表会の最後には、眞嶋 洋理事長からJMRAの新しいビジョン、スローガンが発表された。
Have Fun and Be Safe――ここに込められたJMRAの思いは明確だ。これからも日本のマリンレジャーをリードする存在として、さらなる精力的な活動を期待したい。
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(文・写真=舵オンライン編集部)
日本海洋レジャー安全・振興協会
https://www.kairekyo.gr.jp/
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