海も陸も遊び場に事欠かない関西最大級のマリーナ|和歌山マリーナシティ ヨット倶楽部

2025.10.14

月刊『BoatCLUB』で連載中の「突撃! マリーナレポート」は、全国のマリーナを巡り、や素晴らしさを読者諸氏にお伝えする連載。舵オンラインでも、その一部をご紹介しよう!!
今回紹介するのは和歌山県和歌山市の和歌山マリーナシティ ヨット倶楽部です。
※掲載情報は、『BoatCLUB』2025年6月号掲載当時(2025年5月)のものです。


和歌山県和歌山市
和歌山マリーナシティ ヨット倶楽部

 

(トップ写真説明)
和歌山マリーナシティ ヨット倶楽部の海上係留設備。奥に見えているのがヤード、黄色い建物が和歌山マリーナシティホテルで、ホテルとヤードの間の白い建物がクラブハウス

 

 

ここはリゾート地!?

和歌山マリーナシティ ヨット倶楽部の周辺には、和歌山マリーナシティホテル、テーマパークであるポルトヨーロッパ、天然温泉に入れる紀州黒潮温泉、海の幸などが買える商業施設・黒潮市場といったレジャー施設が立ち並び、一帯はリゾート地のような雰囲気だ。そして、今挙げたこれらすべての施設は、和歌山マリーナシティ ヨット倶楽部と母体を同じくする関連企業なのだ。

なので、艇を置くオーナーにはさまざまな特典が付与される。例えば、オーナーズカード提示で宿泊やお土産が10%割引になったり、温泉にはなんと半額で入れたりする。1艇につきカードを5枚発行しているので、福利厚生的に利用するオーナーもいるのだとか。

明るくくつろいだ雰囲気のクラブハウスには、大浴場が付き、2階のパブリックスペースでは、集まって鍋パーティーをしたりできる。多彩なサービスが用意されていると、さぞ艇置料が高いのだろうと思ってしまうが、フネのサイズは実長ではなくカタログ長であったり、海上係留の場合は年2回の上下架と2週間のヤード使用料が含まれていたりと、うれしいサービスも。

マリーナ主催のイベントも多く、正月には餅つきとともに安全祈願祭が、夏には夏祭りが、冬にはクリスマスパーティーが開催され、毎回、80人近く集まるというから驚きだ。

「ご家族、もしくは3世代でマリーナに来ていただこうというところに注力しています。実際にいらっしゃるんですよ。おじいちゃんがオーナーだったのが、何年かすると息子さんに変わって、お孫さんも小さいときの楽しかった記憶から、大人になってからも来ていただいたり」
と話すのは、お話を伺った支配人の舩橋 司さん。長くボート遊びを続けてほしいですよねと笑顔で話してくれた。

 


明るく開放的なクラブハウスには、魚拓も飾られている。外洋へのアクセスがいいこともあり、大型青ものなどを釣り上げてくる人もいるのだとか

 


フィッシング部会の年間大会の途中経過が張り出されていた。一年をかけて、さまざまな魚種でサイズを競う。対象魚はアジ、アオリイカ、イサキ、カサゴ類、ハギ類、カンパチ、サバ、サワラなど多彩

 


クラブハウスには大浴場もあり、夏は汗を流して、冬は温まって帰ることができる。オーナーさんが連れてきたゲストならば人数制限なく入れるそうだ

 

釣りポイントは多彩

さて、海に目を向けてみよう。マリーナを出ればそこは紀伊水道。北へ行けば紀淡海峡があり、西へ行けば四国や鳴門海峡が、南へ行けば外洋へと出られる。釣りの有名ポイントはあちこちにあり、そこまでの距離もそれなりに近い。ねらおうと思えば一通りの魚種がねらえるだろう。実際にマリーナのクラブハウスには、さまざまな魚種とサイズが書かれたボードが。

「フィッシング部会という釣りサークルがありまして、そこで年間の釣果を競っています。ほかにも年に4回くらい釣り大会をしたりして、大会あとの懇親会などではオーナーさん同士で楽しそうに話されています」仲よくなったオーナー同士、1艇のボートで出港することもあるそうだ。

「やはりオーナーさんの中には、社会的地位の高い方もいらっしゃいますが、隣のオーナーさんとだったら、同じ立場で、仕事を度外視して、気軽に話せるじゃないですか。そ
ういうのが嫌いな方もいらっしゃると思うんですけど、強制ではありませんし、場だけは提供したいと考えています」

そうした思いがこのマリーナのアットホームな雰囲気をつくり出しているのかもしれない。冬に陸上のヤードを拡張したこともあり、まだ数艇であれば、陸上も海上も空きがあるそうなので、気になる人は連絡してみてはいかが。

 


上下架施設は自走式クレーンで、荷重は75トンまでと大型だ。ちなみにメンバーの艇が漂流物などに当たったりした被害状況を確認するためであれば上下架は無料

 


ヤードにはマリンクラフトの大きな工場も。修理やメンテナンス、管理や廃船業務まで、さまざまな業務を担っている

 

(文=茂木春菜/『BoatCLUB』編集部、写真=山岸重彦/舵社)

 

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