スマガツオ爆釣! 慶良間諸島から宮古島へ。セーリングカタマランで渡ったゴキゲンな航海記!/灼熱の沖縄航、宮古島編(1)

2025.11.14

憧れのセーリングゲレンデ、沖縄県の宮古島。
沖縄本島に近い慶良間(けらま)諸島からの距離は実に150マイル(約278km)。その間には島影はなく、日本の国土のなかで最も離れた距離といわれている。

そんな宮古島へセーリングカタマラン、〈アケーディア・ロシナンテ〉(ラグーン42)で渡った相澤規勝(のりかつ)オーナーとその仲間たち。沖縄本島・宜野湾港(ぎのわんこう)マリーナを拠点に活動する相澤さんのクルージングの楽しみ方とは。
宮古ブルーが広がる楽園の海を目指すゴキゲンなクルージングライフを、短期集中連載でお送りする。
本記事は、月刊『Kazi』9月号に掲載された記事に新たな写真を加えて再編纂するものだ。

◆メインカット
photo by Shigehiko Yamagishi | 宮古島の砂山ビーチ沖にアンカリングし、一昼夜過ごした〈アケーディア・ロシナンテ〉(ラグーン42)。朝、電動船外機トルキードを搭載したテンダーでビーチへ上陸する

 

 

慶良間諸島の座間味島(ざまみじま)、古座間味(ふるざまみ)ビーチにて。宮古島航の前に、しばしの休息。プールのような透明度に笑みがこぼれる

 

電動の水中スクーターで海中散歩♪

 

 

慶良間諸島を発ち、疑似餌を流すとすぐにスマガツオが釣れた! 航海中にゲットしたスマガツオは8 匹!

 

相澤さんはハサミでさばくスタイル。心臓はしょう油につけてペロリ

 

刺身とたたきを楽しもう。バーナーでカツオを炙る!

 

真空パックして一晩寝かせたスマガツオを食卓で切り分ける

 

カツオのたたきと刺身が完成!

 

船上で精米し、かまどで炊いたホカホカご飯にスマガツオを乗せて♪

 

酷暑の日中は、もずくそうめんで!

 


座間味島から宮古島へ

「余命宣告をされて、もし神様から1艇だけ残していいと言われたら、迷わずカタマランでの船遊びを選ぶと思う」

いきなり本稿の核心をついてしまう名言を残したのは、〈アケーディア・ロシナンテ〉(ラグーン42)を宜野湾港マリーナに置き、クルージングを楽しんでいる相澤規勝さん。明治学院大学(以下、明学)体育会ヨット部(外洋帆走)4年時に〈テンプス〉(J/24)に参加し、〈月光〉(J/24)では世界のレースシーンを席巻。自身は〈ラムー〉(ユーデル/フローリク9.5)や、〈コンチワス〉〈アズアース〉〈ボンジョルノ〉(各、メルジェス20)で国内外を転戦しつつ、クラシカルモノハル艇〈アケーディア〉(モーリス36)でクルージングを楽しんでいた。モーターボートはヤマハYFR24にクリスクラフトと、多くの船を所有してきた相澤さんの一言である。

転機は2002年。32歳のときに休暇で訪れた宮古島。渡真利(とまり)将博さんの24°NORTH(ニイヨンノース)、スキッパード・チャーター(船長付きのチャーター)で借りたカタマラン〈ティダ・アゲイン〉(大和設計ワンオフ16m)でクルージングした、八重干瀬(やびじ)。宮古群島北部、池間島(いけまじま)の北に広がる日本最大のサンゴ礁群。信じられないくらい透明な海。
「渡真利さんの演出もすごいんですが、そんな海で“遊んでおいでー”って。何をしてもいい。釣りをしてもいい、泳いでもいい、ダイビングをしてもいい。自由。衝撃を受けました」

その後、相澤さんは宮古島のチャータークルーズにのめり込み、年に3回訪れる年もあった。宮古群島はもちろん、水納島(みんなじま)、多良間島(たらまじま)から、石垣島(いしがきじま)、西表島(いりおもてじま)といった八重山諸島にも何度も何度も行った。
そして、2021年の東京五輪の運営のためラグーン450を買い、とある出会いから宜野湾港マリーナのラグーン42を購入。これが現在の〈アケーディア・ロシナンテ〉である。現在は、自艇による沖縄クルーズを重ねている。

そんな相澤さんが、6月28日に開催された座間味ヨットレース(宜野湾港マリーナ沖~慶良間諸島・座間味港沖)にアケーディア・ロシナンテ〉で参戦後、宮古島を目指すという。そのレグに同乗させていただいた。

(次回へ続く)

 

相澤規勝オーナーの出港前準備のひとつが鰹節削り。化学調味料は極力使わない主義

 

米はキャビンで精米してカマドで炊く。本格的過ぎてびびる

 

釣れたスマガツオを丁寧に処理。相澤さんはプロの料理人でもある

 

賑やかな食卓。夜も更け、クルージングはナイトセーリングに入っていく

 

宮古島・布干し堂桟橋の入港案内 
TEL: 090-8294-3937(布干し堂船主組合・本村繁信さん)

一般財団法人日本水路協会出版のnew pec(航海用電子参考図)から転載

【入港DATA】
5トン未満1日110円。要事前連絡。基本、避難、補給のための桟橋なので、最大でも利用は4 ~5日に。

 

平良(ひらら)港に入港したら、平良港北防波堤北灯台をかわして布干し堂船主組合の泊地へ。事前に連絡し、空いていれば布干し堂桟橋の北側に係留

 

宮古島情報

●チャーター
ヨット エンマリンワークス
TEL: 046-845-6133
ラグーン44、5 ~6 時間 6 人297,000円~

●修理業者 
仲間 奨さん
TEL: 080-1948-2109
エンジン、FRP修理など

●用品店 
メイクマン宮古店
TEL: 0980-73-7100
ホームセンター。急な部品はここで


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(文=中村剛司/Kazi編集部 写真=山岸重彦/舵社 協力=沖縄県・宮古島観光協会) 
※本記事は月刊『Kazi』2025年9月号に掲載されたものです。バックナンバーおよび電子版をぜひ

 

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相澤規勝さん
Norikatsu Aizawa
明治学院大学体育会ヨット部(外洋帆走)でヨットを学び、レースでは〈月光〉(J/ 24 )などで活躍。クルージングは、クラシカル艇モーリスで。2020年、ラグーン450に出合い、現在ラグーン42も持ちカタマランクルージングを楽しむ。

 


 

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