神奈川県・相模湾沿岸のほぼ中央部に位置する大磯港に、ビジターバースが設けられた。これまで同港はプレジャーボートの寄港を認めていなかったが、これで正式に入港、臨時係留を行うことができるようになった(要予約、有料。詳細は記事末のリンク先で確認)。安心して立ち寄れる寄港先が少ない相模湾中央部に、こういう場所ができたのは朗報だろう。
ビジターバースは外港の岸壁にある(この写真は現地に掲示されていた看板のもの)
ビジターバースのすぐそばには、にぎわい交流施設「OISO CONNECT」もオープン。1階には鮮魚や地元野菜などの販売所が、そして抜群の景観を誇る2階には、水揚げされたばかりの新鮮な海産物を生かしたメニューがそろうレストラン「OISO CONNECT CAFE grill and pancake」がある。また、港の脇に以前からある漁協直営の食堂「めしや大磯港」も健在だ。寄港して、これらの店でランチを楽しむのもいい。
にぎわい交流施設「OISO CONNECT」
ちょっと残念なのが、ビジターバースが浮き桟橋ではなく、コンクリート製の岸壁であること。艇への乗り降りのために階段状の造作が設けられているし、岸壁には硬質ゴム製の防舷材が取り付けられているが、艇を安全に係留するためには、しっかりしたフェンダーを用意するなどの配慮が必要だろう。港内を走る漁船の曳き波の影響もありそうだ。
このあたりは、クルージングで漁港に一時係留することに慣れている艇なら問題はないと思われる。マリーナにしか係留したことのない艇は準備と心構えをお忘れなく、といったところ。
ビジターバース全景。給水、給電の設備も備わっている
大磯港ビジターバースの利用に際しては、事前の予約、当日の入港方法、利用料金の支払いなどの手順が細かく定められている。正直なところ、もう少し気軽に利用できる仕組みにできないものかと思うが、運営する行政の立場としては、各方面の同意を得るためにこのような形にならざるを得ないのだろう。まずはビジター寄港ができるようになったことを歓迎したい。詳細は下記のリンク先でご確認を。
(文・写真=舵オンライン編集部)
●大磯港ビジターバース
[利用可能船舶]
プレジャーボート(無動力船、水上オートバイは不可)/1隻の場合は船長30mまで、2隻利用の場合は船長12mまで/水深はD.L.-5m
[利用料金の一例]
船長7.0m超~7.5m以下:2,490円(神奈川県在住者の場合)※24時間まで。4時間未満の場合は半額
詳細はコチラ
大磯町 産業観光課 みなと推進係
TEL:0463-61-5719
●OISO CONNECT 大磯コネクト(大磯港賑わい創出施設)
神奈川県中郡大磯町大磯1398-6
http://oiso-nigiwai.com/
[1Fショップ OISO CONNECT SHOP & SNACK]
TEL:0463-20-8237
[2Fレストラン OISO CONNECT CAFE grill and pancake]
TEL:0463-73-5560
https://oisoconnectcafe.com/
●めしや大磯港
神奈川県中郡大磯町大磯1398-18
TEL:0463-62-1755
※コロナ禍や天候の影響により、各施設の営業日、営業時間は流動的です。利用する場合は事前にお問い合わせください。
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