水辺の子どもたちの命を守る絵本|かっぱのふうちゃん

2022.06.04

「思いはただ1つ・・・子どもたちの命を守ること」

このシンプルなコンセプトのもと、“ライジャケサンタ”こと森重裕二さんによる「子どもたちにライジャケを!」活動は、子どもたちが水辺で遊ぶ際にライフジャケットを着用することについての意識向上のためのキャンペーンとして、2007年から続けられている。

ホームページやSNS(FacebooktwitterInstagramYouTube)はもちろんのこと、テレビやラジオ、講演、ライブ、ブース出展など幅広いメディアで、ライフジャケットやその重要性についての情報発信や、賛同者からの寄付で購入したライフジャケットの配布などを行っている。 また、子ども用のライフジャケットを約70着準備し、無償でレンタルする「レンタルステーション」の運営にも取り組んでいる。

そんな、「水辺に近づく子どもたちにはライフジャケットを着けさせましょう!」というメッセージ発信を続ける森重裕二さんが、絵本作家の市居みかさんとともに、この5月に『かっぱのふうちゃん ライフジャケットでスイスイ』という絵本を上梓した。 

タイトルからもわかるとおり、本書を読むことで、ライフジャケットの大切さやその安全な装着方法が理解できる。

また、それにとどまらず、本書は水辺の安全にかかわる人たちの協力によって、水辺の危険な場所が非常に正確に描かれているため、とても理解しやすくなっているところも、本書の大きな特長だ(「読んでみたら改めて気づきが得られた」という大人からの感想も、多数届いているとのこと)。

また、本の見返しには「かっぱのふうちゃん」の歌が収録されているので、歌いながら子どもたちが安全への意識を高めることができるという楽しいしかけも。 

水辺の安全に関わる大人たちが、子どもたちの命を守るために心をこめて作り上げた素晴らしいこの絵本、海や川などで水遊びする機会が増えつつある今こそ、大人も子どもも、ぜひ手に取って、読んで、伝えていただきたい1冊だ。

 

(文=舵オンライン編集部 写真提供=子どもの未来社)

 

かっぱのふうちゃん ライフジャケットでスイスイ
作:森重裕二/絵:市居みか/発行:子どもの未来社/定価:1,430円 

 

森重裕二(ライジャケサンタ)
学生の頃から、カヌーや渓流釣りなど水辺での遊びに親しむ。約20年続けた小学校教諭を退職し、現在は妻の実家の庵治石を扱う石材店の3代目となる。修行の傍ら「ライフジャケット」のことを伝えるために日々活動中。3人の息子たちと遊ぶことが一番の楽しみ

市居 みか(Ichii Mika)
兵庫県生まれ。主な絵本作品に『ろうそくいっぽん』(小峰書店)、『ねこのピカリとまどのほし』(あかね書房)、『こぶたのブルトン』シリーズ(アリス館)、『ぼくだってトカゲ』(文研出版)、『さつまいもおくさん』(小学館)、『かさとながぐつ』(瑞雲舎)、『弾きがえる』(子どもの未来社)など多数。滋賀県の山あいの町で、夫、息子、猫のラムネと暮らす 

 


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