――「れんたぼー」ってご存じだろうか?
ユニマットプレシャスが展開するレンタルボートシステムの名称で、現在、神奈川県のシティマリーナヴェラシス、佐島マリーナ、マリーナ真鶴、愛知県の三河みとマリーナの4カ所で利用できる。比較的安価な料金体系となっているので、誰でも利用しやすいうえに、さまざまなボートが借りられるのが特徴だ。
例えば、シティマリーナヴェラシスではスズキDF100(100馬力)を搭載したスズキマリン・フェイバスが、佐島マリーナではホンダBF135(135馬力)を搭載したカロライナスキッフ24DLXが、マリーナ真鶴ではヤマハF115(115馬力)を搭載したニュージャパンマリンNSC22が、三河みとマリーナではトヨタM1UZ-K(300馬力)を搭載した珍しい国産の船内機スキーボート、サード・クリーパーSK-D21が、それぞれ借りられ、そのほかにも、多彩なボートラインナップが並ぶ。
各マリーナで借りられるボートの一部。具体的にどんなモデルが借りられるかは、本記事の最後に載っているので、そちらをご覧いただきたい
それだけではなく、各ボートの艤装もすごい。夏になればマグロなどの大型青ものがねらえる佐島マリーナのカロライナスキッフは、釣り好きのマリーナスタッフが、これでもかと釣りがしやすい艤装を施しており、キャスティングしやすいようにTトップすら、あえて付けないという徹底ぶり。
マリーナ真鶴のNSC22は、目の前のゲレンデがすぐ深場ということもあって、深場釣り用の艤装が盛りだくさんに施されている。10分も走ればアカムツ、クロムツ、キンメダイなどをねらえるし、冬は回遊してくるブリもねらえる。ゲレンデよく理解したスタッフが、そこのトレンドの釣りができるようにアレンジしたからこその艤装なのだ。
だから、レンタルボートユーザーだけでなく、マイボートオーナーにも、あらたな艇の参考に、艤装例の参考に、いろいろなボートに乗ってみる、というのもおすすめなのだが、単純に、いろいろなビルダーのボートに乗れるのは非常に楽しいのは、わかっていただけると思う。
また、れんたぼーでは、モーターボートだけでなく、セールボートも借りられるので、「普段はボートに乗っているけど、セーリングにも興味がある」、みたいなニーズにも応えてくれる、非常にユニークなレンタルシステムでもあるのだ。
今回は、そんなれんたぼーを利用して、"みっちぃ"こと石崎理絵さんが、シティマリーナヴェラシスから出てタイラバ釣りへ行った様子を、少しだけご紹介する。
シティマリーナヴェラシス
都心から1時間足らずという立地ながら、静音な自然に囲まれたマリーナ。レストランが併設されており、地元の人にも人気だ。年々、さまざまな設備が新設されており、大型艇にも対応できる点も魅力的。沖には、浅場から深場まで釣りの好ポイントが点在し、ボートアングラーに人気のエリアが広がっている
みっちぃは、シティマリーナヴェラシスに愛艇〈ミッチーマウス〉(コビア250WA)を置く、ボートオーナーでもある。
慣れた海域とはいえ、初めて操船するボートに乗るということで、マリーナスタッフの石井 満さんが同行してくれ、みっちぃの大好きなタイラバで実釣。
4月上旬のよく晴れた日で、前情報ではマダイの乗っ込みが始まったと聞いていた。よく釣れるというポイントを聞きつけた石井さんが案内してくれた。
「前情報で、1人10尾も釣ってくるオーナーさんもいるっていうから、旦那さんと何尾リリースすればええんやろか? って話してたんですよ(笑)」
と、釣る気満々のみっちぃ。最近、魚を好んで食べるようになったという娘ちゃんのためにも、「絶対釣って帰るで!」と気合も十分だ。
出港前に、今日はどのタイラバにしようかな?と準備に余念がないみっちぃ。この日は100~120グラムを中心にヘッドをそろえていた
というわけでレンタル艇であるスズキマリン・フェイバスに乗って出港!
同行してくれた石井さんとこれから向かうポイントについて魚探を見ながら話すみっちぃ。普段マリーナスタッフと釣りに行くことはほとんどないため、せっかくだからと、いろいろ石井さんに聞いていた
れんたぼーは航行区域が広いのも特徴で、シティマリーナヴェラシスの場合、対岸の房総半島側にも余裕で行けるし、一番深いところが水深600メートル超えと、横にも縦にも幅があって、ねらえる魚種は目白押しだ。
実釣日は天気に恵まれ、非常に気持ちのいい1日となった。こんな日はボートを走らせているだけでも爽快な気分になれる
さて、この日の結果はといえば、何時間かあちこち攻めてみたものの、潮がゆるかったことも影響したのか、残念なことに、エソとカナガシラが1尾ずつで終わってしまった……。
みっちぃがタイラバで釣ったエソ。「エソかぁ」と複雑な表情ながらも、石井さんに「すり身にするとおいしいですよ」と聞いて、イケスにしまっていた。後日、作ってあげたはんぺんを、喜んで娘さんが食べたそうだ
後日、というか、その4日後、悔しい気持ちを抱えたみっちぃがリベンジとしてマイボートで釣りに行くと、見事、マダイ、サバ、ホウボウ、カナガシラ、サクラダイ、アヤメカサゴなどいろいろな魚が釣れてくれたようだ。さすがです!
みっちぃはマイボートオーナーだが、れんたぼーに興味を持った様子。
「系列のマリーナでも利用できるのがいい! マリーナ真鶴はマイボートで真鶴まで行くより、車で行って、向こうでレンタルボートを借りたほうが、時間を有効に使えそう。三河湾は行ったことないから、三河みとマリーナから出て、釣りはもちろん、クルージングで島に上陸とかウェイクボードとかのトーイングに挑戦してみるのも面白そうや♪ マイボートを保管していると入会金安くなるからいいかも」
と楽しそう。
今回同行してくれた石井さんによれば、今後、メニューを拡充させたり、エリアを広げたりといったことも考えているそうなので、ますます充実していきそうだ。
年々、レンタルボートの人気は高まり、利用者は増加の一途をたどっている。気になった方は、ぜひ以下の詳細を見てみてほしい。
各マリーナの借りられる艇のラインナップは以下に。
料金体系はこちらやこちらを参考に。
シティマリーナヴェラシス
スズキマリン・フェイバス
ヤマハ・ファスト23
ヤマハ31S
佐島マリーナ
カロライナスキッフ24DLX
ニッサン・サンキャット245
ヤマハ23
ヤマハ25
マリーナ真鶴
ニュージャパンマリンNSC22
ニッサン・サンキャット22
三河みとマリーナ
トヨタ・ポーナム28
ヤマハ・ファスト26
ニッサン・サンキャット245
ヤマハ・ファスト23
サード・クリーパーSK-D21
ヤマハAG-21
ヤマハAS-21
ハンゼ342
(文=BoatCLUB編集部/茂木春菜 写真=松本和久)
※本記事は『ボート倶楽部』2021年6月号より抜粋。バックナンバーや電子版、最新刊も、ぜひご覧ください。
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