出航から2カ月が過ぎ、残り1週間?
4月9日の大阪出航から63日が経った、太平洋横断中の辛坊治郎さんと愛艇〈カオリンV〉(ハルベルグ・ラッシー39)の6月11日午後(日本時間)の位置は、アメリカ大陸東海岸・サンフランシスコの西方約500km。大阪から目的地のアメリカ・サンディエゴまでの総航海距離の9割近くを走ったことになる。
いよいよラストスパートとなったこの1週間は大荒れもなく、基本的には10~20ノット(5~10m/s)の風に恵まれ、順調にゴールへと近づいた。
現在位置は古野電気の辛坊さん応援ウェブサイトで、ほぼリアルタイムで更新されている(PC閲覧推奨)。右端のフラッグはサンディエゴの位置。
この1週間で約1,000kmを走り、サンディエゴまでの直線距離は1,200kmを切っている。
いよいよ残りの航海が1~2週間と計算できる状況となり、6月6日には少しぜいたくな出来事が。温存してきた約300リットルが足りる見通しとなり、また300kgもの重量を抱えて走る必要もないとの判断で、その水を使って久しぶりの全身シャワーを浴びたとのことだ。
6月11日(日本時間)は低気圧から延びる前線がかかる状況で、天気は荒れ模様。サポートスタッフとの衛星携帯電話による定期連絡でも、「風がすごい吹いています」とコメントしつつ、今後の最大風速35ノットの予報にもまったく動じない様子だった。2カ月にわたる単独航海は、辛坊さんをタフな海の男に変身させたようだ。
目的地のカリフォルニア周辺まで極端な大荒れの予報もなく、早ければあと1週間ほどでサンディエゴに到着する見通し。この先は、沿岸を航行する大型船舶との衝突などに気を使う、緊張感のあるラストスパートになりそうだ。
(文・写真=Kazi編集部/中島 淳)
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