【水路を航く】#47/千葉県・君津市 亀山湖/船上で楽しむ秋の絶景
千葉県の南部、小櫃(おびつ)川の上流に造られた、県内最初かつ最大の多目的ダム湖、亀山湖。
周囲を森に囲まれ、渓谷を流れる細い支流によって隣の笹川湖や七里川渓谷とつながっているこの湖は、四季折々で違った美しさを見せる。
エレキモーターが付いた小型艇のレンタルショップも多く、年間通じてバスフィッシングをはじめとする釣りが楽しめる場所としても有名だ。
各レンタルボート店はまた、細い支流を航く紅葉狩りクルーズ船を期間限定で運航している。
紅葉が美しい期間は短いが、ここではエリアによって少しずつ染まる時季がずれるため、比較的長い期間その美しい風景を見ることができる。
澄んだ空気と秋の空のもと、色鮮やかな紅葉の景色に魅了された。
(トップ画像説明)
亀山湖の中心部の西側に架かる、赤く色鮮やかな豊田大橋。ここのみならず、亀山湖には赤い鉄橋がいくつもあり、木の緑とのコントラストが美しい。 湖上の桟橋には、小型のレンタルボートがずらりと並んでいた
紅葉狩りクルーズでは、陸上からは見ることができない迫力の紅葉風景を体験することができる。湖面に張り出した、今が見ごろのモミジの葉の下を潜り抜けていく。撮影日は平日の昼間だったのだが、ボートは紅葉狩りのお客さんで満員だった
亀山湖の隣にある、同じ水系の笹川湖の片倉ダム。勢いよく流れ出るダムの水は見ていて気持ちがいい。堰堤(えんてい)の上を歩いて渡ることができる
動力船持ち込みは禁止の亀山湖には、カヤックを楽しむ人もちらほら。下ろせる場所は限られているので、事前の確認と注意が必要
1611 年に創建された三石山観音寺。亀山湖と笹川湖の間に位置する三石山の頂上であるため、眺めがいい。本堂がめり込んでいるかのように見えるほど至近に、三つの奇岩が鎮座する
■三石山観音寺 TEL:0439-39-2266
日本各地にある海峡や運河などを巡る、月刊『ボート倶楽部』の人気連載「水路を航く」。 舵オンラインでは、過去に誌面で取り上げた水路の中から、印象的だったいくつかの水路を再掲する。
第45回は、『ボート倶楽部』2022年12月号に掲載された、関門海峡で出会った水辺の風景をお届けします。 (※本記事の取材は2021年の11月に実施しました。掲載内容は取材当時のものとなりますのでご注意ください)
(文・写真=舵社/山岸重彦)