ボートで日本一周㉗|寄り道しながら行こう♪屋久島→硫黄島→枕崎港

2025.07.02

ボートで日本一周したい! けど実際には色々難しいので、妄想ですることになった当企画。前回は奄美群島の喜界島から、世界自然遺産である屋久島へと向かった。さて、今回はどこへ行こう?

 

【これまでの内容】

どんなボートで、どんな航程で、日本一周しよう?

ボートで日本一周㉖|鹿児島の離島を巡る!喜界島→屋久島

 


結局、屋久島では一湊(いっそう)港には入れて、なんとか係留もさせてもらえた。すぐ近くの一湊海水浴場はコロナ禍で閉鎖していた、残念。その海水浴場から延びる岬、矢筈(やはず)埼の先端には一湊灯台があるからと足を延ばしてみた。

この岬は昔から漁師がフネの位置を確認するための目標としていたようで、岬の中ほどに矢筈嶽神社というのがあって、漁業の神様なのだとか。昔から、海や水関連の神様と聞くと素通りできないタイプなので、もちろん、ここでもお参り。この先に神社があるなんて思わない小道を下って、海岸線に出て歩くこと少し。天然の洞窟に抱かれた社がありました。とても厳かな雰囲気があり、この航海が安全に行きますように、海で何事もありませんように、と切にお祈り。

すっきりとした気分で灯台へ。下草でときどき見失いそうになる細いコンクリートの道を進むと、ずんぐりとした印象の四角柱の真っ白な灯台にたどり着く。うーん、灯台はやはりいい。その先にも道があって、海に続く岩場に出られる。その光景も壮観!来てよかった。

別の日には、口永良部(くちのえらぶ)島の温泉へ♪口永良部漁港からすぐの本村温泉。気持ちよかったぁ。温泉、やっぱりいいなぁとか思って、近くの温泉事情を調べてたら、見つけちゃいましたよ、すっごい温泉。海辺にある緑色をしたお湯の温泉で、硫黄島(いおうとう)にある。すごいすごい!こんなところ絶対に素通りできない!!ということで、行き先、というか寄り道は硫黄島に決定。硫黄では港の水が茶色いらしく、そんなところもすっごく楽しみだ。

でも近すぎるし、補給なんかは九州本島に行ったほうがいいと思うから、温泉を堪能して1泊したら、そのまま北上して枕崎港に行こうと思う。ということで、目的地は枕崎港。

枕崎といえば、カツオの水揚げで有名なところ。日本一ではないものの、人口より揚がるカツオのほうが圧倒的に多いのだとか。カツオブシが有名みたいだから買っちゃおうかな~。実は削り器持ってきたしな。こちらも楽しみ♪

 

鹿児島県沖を北上!これで島々とはしばし別れか?

 

活火山である硫黄岳を抱く硫黄島。周囲約19キロと小さな島だが、標高は700メートルを超える。活火山による温泉が湧き出ているのが大きな特徴だ

 

硫黄島の港の様子。定期航路を持つフェリーなどが入港する硫黄島港だ。海水が茶色くなっているのは、海底からの噴出物と海水が反応しているからだそう。いつもこの色なのだとか

 

硫黄島の東温泉!東京都の式根島にも似たようなシチュエーションの温泉があって、そこは、たぶん人生で入った回数が一番多い温泉だと思うけど、何が違うってお湯の色だ。この緑色のお湯は酸性で、泉質が非常にいいらしい。楽しみすぎるー!

 

日本一周を想定するボート〈BC〉の主な仕様
●全長:8.2m ●全幅:2.7m ●搭載船外機:115馬力×2 ●燃料タンク:400L ●巡航速度:約20ノット

 

(文=茂木春菜/BoatCLUB編集部、写真提供=鹿児島県観光連盟、イラスト=内山良治)

※当記事は月刊『BoatCLUB』2021年9月号に掲載していた「妄想全開! 机上で日本一周」の内容を再編集したものです。

 

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