海好きのための最強の講座「海ゼミ」の予約が開始され、早くもキャンセル待ちが出ている! 海ゼミとは、ジャパン インターナショナル ボートショー 2022(3月31日[木]~4月3日[日])の期間中にパシフィコ横浜で開催される、20講座のこと。
(※メインカットは2019年開催の様子)
「ここでしか聞けない、とっておきの20講座」と銘打ち、海のエキスパートたちが、各ジャンルのスーパー講座を展開してくれるありがたいもの。今回はその20講座から、ヨット好きなら誰もが受講したくなる8講座を紹介。1回目は「DIYで無人島航海計画」の山本 海さん、「ヨットで行く小笠原1,200マイルの旅」の白根英路さん、「プロセーラーに学ぶロープのスプライス技術」の伊藝徳雄さん、「帆船〈みらいへ〉一等航海士ナミさんの航海日記」のナミさんの4講座を紹介します♪
見事にレストアされたセーリングカッター〈KAMOME〉号。力強く三河湾をセーリングした
「航海に出よう! 人生を冒険しよう!」をテーマに活動するスピリット・オブ・セイラーズ代表の山本 海さんは、ある日、廃船寸前で朽ち果てかけたカッターを見つける。聞けばそのカッターは、近く切断されて、ベンチにされてしまうという・・・。海さんは叫んだ。「直せば海を走れるのに、船を切断するなんてかわいそうすぎる!」。海さんはそのカッターを譲り受け、レストアを開始した。 そうして開始したレストアには、賛同者がおしよせ、多くの人々の手で作業がはじまった。そして、海さんたちは修繕したカッターで海を渡って、無人島を目指す! 永遠の少年少女たちが挑んだ、終わらない夏休みが始まります。
定員:36名(申し込み先着順)
海さんは、冒険を始める前、まず思いついたことを絵にする。視覚的にイメージを膨らませ、その冒険を実行にうつしてくのだ
力いっぱい櫂(かい)を漕ぎ、無人島を目指すんだ!
DIYで無人島航海計画に参加した皆さん。永遠の少年少女たちの最高の笑顔です
スピリット・オブ・セイラーズ代表。セールトレーニング帆船〈海星〉で帆船キャリアスタート。東南アジア、オセアニア地域で帆船5隻のクルーに。2013年〈みらいへ〉へ。後、2015年、スピリット・オブ・セイラーズ設立。ISPA公認インストラクター。
孀婦岩(そうふいわ)を回航する〈WOODPEC V〉(ベネトウ・ファースト40.7)
20代。ヨットを始めた若き白根英路青年は、いつしか小笠原諸島と 孀婦岩(そうふいわ)の回航を夢想する。しかし、ビジネスに集中するあまり、その夢はかなえられないまま・・・。あるとき、おじさんになった白根青年はふと思う。今なら 孀婦岩を目指すのに十分な艇もあるし、頼りになる仲間たちもいる! 若き日に見た夢を実現するため数十年ぶりに仲間6人を集め、綿密な航海計画を立てた。古宇ヨットクラブ(静岡県沼津市)で活動する白根さん考えた、積載すべき食料、事前に実地調査した燃料計算、効率的なワッチシステムとは・・・。永遠の少年たちが挑む1,200マイルの冒険、その知見を語ります!
小笠原回航メンバーたち。静岡県の古宇(こう)港を出港した
往路は5泊6日。南洋を目指し、夜の海も走り抜けた
無線連絡を密に行った白根さん(JH1GIJ)。07:00シーガルネット(北海道、JH8XIZ)、12:20オケラネット(父島、JD1BBH)、16:30ドンタクネット(福岡、JA6HOI)と、1日3 回通信した。通信状態が悪くても、各無線局が連携して〈WOODPECK V〉の位置を捕捉してくれた
時には無風・・・。鏡のような海面をただよう
講師 白根英路(しらね・ひでみち)
古宇ヨットクラブ会長。シーホース級でセーリング開始。その後、ブルーウオーター24を購入してクルーザーの世界に入り、現在の所有艇は5代目。孀婦岩回航の夢を果たすため、愛艇〈WOODPECK V〉(ベネトウ・ファースト40.7)で小笠原諸島へ挑んだ。
講師 中村剛司(なかむら・つよし)
学連ヨット部出身、470級スキッパー。社会人になってからは、〈SONGOKU 8〉(GP33 ACT)チームなどに所属。『Kazi』誌副編集長。
さまざまなサイズのソフトシャックル。ぜひ作り方をマスターしたい!
プロセーラーの伊藝徳雄氏が伝授する、必殺のロープワーク講座。一人前のセーラーを目指すなら、ぜひマスターしておきたいロープワークがスプライスです。この講座では、数あるスプライスの中でも見栄えがよく、かつ実用性の高い「ソフトシャックル」の作り方を伝授。高強度ロープで作ったソフトシャックルは用途によっては金属製シャックルより強いって、ご存じでしたか? この機会に作り方を学んでください。
定員:12名(申し込み先着順)
ドッグボーン付きソフトシャックルをブロックにつなげる!
講師 伊藝徳雄(いげい・のりお)
プロセーラー。アメリカズカップ2000年大会日本代表クルー(バウマン)。TP52をはじめ世界のレースシーンで活躍。そこで培ったロープワーク技術には定評がある。さまざまなセーリング関係の業務を行う有限会社 伊藝 代表。
パラオを目指した帆船〈みらいへ〉
一等航海士・杉本実沙香さんの愛称はナミ。漫画『ワンピース』のナミに憧れ帆船の世界に飛び込んだことから、船乗りたちからそう呼ばれています。可憐なナミさんですが、小さな体で巨大な帆船を操り、大海原を走ります。そんなナミさんが帆船〈みらいへ〉で挑んだ日本-パラオ親善ヨットレース。横浜港を出航した〈みらいへ〉は、荒天を乗り越え1,726マイル先のパラオ共和国、ウエスト・パッセージを目指しました。
定員:36名(申し込み先着順)
ある日の夕日。360度水平線の海に真っ赤に燃えた日が落ちる
デッキでセールの修繕を指導するナミさん
スマホのライトでハートを作りました♪
講師 ナミ(杉本実沙香(すぎもと・みさこ)) みらいへ
清水海上技術短期大学校専修科で、航海士と機関士の資格を取得。現在、帆船〈みらいへ〉に勤務する一等航海士。体験乗船プログラムなどを通し、帆船のすばらしさを伝道する。日本-パラオ親善ヨットレースに参加。
パシフィコ横浜で開催される各講座は、同時に「オンラインボートショー」でも生配信されます。日程やお住いの都合で参加できない方はオンラインでの受講がオススメ。しかも、4月初旬から8月31日までの間は、アーカイブ動画の閲覧が可能です。
しかし、やっぱり生で受講したい! 各講座はすぐに埋まってしまいます。ご興味のある方はお早めに♪
(文=Kazi編集部/中村剛司 写真=舵社)
※関連記事は月刊『Kazi』2021年4号にも掲載。バックナンバーおよび電子版をぜひ
ジャパン インターナショナル ボートショー2022
■リアル会場(パシフィコ横浜&横浜ベイサイドマリーナ)
〇会期 3月31日(木)~4月3日(日)
〇入場料 1,500円(高校生以上)
■オンライン会場
〇会期 3月18日(金)~8月31日(水)
〇入場料 無料
→公式サイトはこちら
あわせて読みたい!
●アニオールズカップ2022|学生クルーザーヨットの王者は神戸大学