自作した全長38ft(約11.7m)のヨット〈ナントマス〉で、フランス・ナントを2019年6月に出航したフランス在住の山門博之さん(75歳)は今年4月25日、三重県尾鷲市に入港した。長男の麿(まろ)さん(43歳)と一緒に大西洋と太平洋の大海原を乗り越えた現在、山門さんは故郷の同県熊野市で休養すると共に、10月初旬に西回りでの世界一周に再出航するための準備を進めている。
山門さんは、若い頃に自転車旅行のため渡欧。フランス人の伴侶との出会いやフランスで家具関連の事業を立ち上げたことなどから、フランスを拠点に。還暦を迎える2006年、幼少期から思い描いていた「自らの力で水平線を越えたい」という思いの具体化を決意。専門家に設計の指南を受けながら休日に自作ヨットの製作を始め、13年かけて作り上げた。
※トップ写真は、三重県尾鷲市に到着した4月25日、愛艇の前で記念写真に納まる山門博之さん(右)と長男の麿さん
自作艇とは思えないほど美しい船体を誇る山門博之さんと長男の麿さんの愛艇〈ナントマス〉
三重県熊野市に滞在、10月初旬に再出航
フランスを出航して大西洋横断後は、パナマ運河を経由して太平洋へ。ガラパゴス諸島やタヒチ島、父島を経由する南太平洋回りのルートで日本を目指した。日本に到着後、山門さんは三重県熊野市に滞在し、麿さんはいったんフランスに戻った。山門さんは「息子が再来するのを待ちながら準備を進め、10月初旬に沖縄、台湾方面に向かって世界一周を再開したい」と話している。
船体はベニヤの合板にグラスファイバーを貼り付け、長距離航海に十分耐えられる仕様になっている
山門博之さんの公式YouTubeチャンネル「Nantomas」はこちら↓↓
https://youtube.com/c/Nantomas
(文=Kazi編集部/友田享助 写真提供=岩本好喜さん)
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