コウイカしんじょうと野菜の蒸し物
カワハギをねらっていたのにもかかわらず、なぜかコウイカが大量に釣れたので、コウイカを使ったイカしんじょうと、野菜の蒸し物、それからエギを丸のみにしたアカヤガラの煮付けを作りました。
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アジロボートでカワハギねらい! でも釣れたのはイカばかり!?
「硬いコウイカのゲソはしんじょうにすればOK。臭み抜きがポイントですゾ」
蒸し料理は蒸し器を引っ張り出したり、蒸し器がなければそれに代わるものを考えたり、なにかとメンドーなので、今回はフライパンで簡単に蒸し煮にしてみた。蒸し煮にすればイカしんじょうの味をじかに野菜へ染み込ませることができるので、単に野菜を蒸したときよりも味わい深い。
ほかにアカヤガラの煮付けとアオリイカのゲソのバターしょうゆ炒めを作った。バターとしょうゆとゲソをマッチさせた人は天才ですナ。
【材料】
●イカのゲソ 300グラム ●片栗粉 ぬめり取り用に適量とつなぎ用に大さじ2
●ニンジン 1/2本 ●カボチャ 1/6個 ●ブロッコリー 1/2株 ●赤パプリカ 1/2個
●砂糖 大さじ1 ●卵白 1/2個ぶん ●塩 小さじ1/2 ●白こしょう 小さじ1/2 ●しょうが 少々 ●水150ml、酒 大さじ1、塩こしょう 少々
①胴体から外したゲソはぬめりを取らないと臭みが残るため、片栗粉をたっぷりと振りかけてもみ洗いをする。なお、片栗粉の代わりに塩でもよいが、あとで塩抜きをしないと塩辛くなってしまうので注意
②好みの野菜をカットする。根菜類は大きく切れば見た目はいいが、大きいと火が通りにくくなるため薄めに切るのがコツ。今回使った野菜の中ではブロッコリーが旬のモノになりますかね
③マヨネーズ大さじ2、みそ大さじ1、すりゴマ大さじ1、砂糖小さじ1/2のほか、めんつゆ、さんしょう各少々を混ぜ合わせて、つけダレを作る。味はゴママヨ的な感じですネ
④あらかじめ小さくブツ切りにしたゲソをフードプロセッサーで粘りが出るまでひく。食感にアクセントを付けるなら、イカの目の脇にある軟骨を加えたり、少量のゲソを後入れにしたりすればヨシ
⑤片栗粉大さじ2、砂糖大さじ1、卵白1/2個ぶん、塩と白こしょう各小さじ1/2、おろししょうが少々でつなぎを作り、それを加えて軽く混ぜる。丸く成形するときには、水で濡らしたスプーンを2本使うと簡単ですヨ
⑥フライパンに、水150ml、酒大さじ1、塩こしょう少々を入れ、⑤のイカとカボチャやニンジンなど火の通りにくい野菜を先に入れてフタをして5分。その後、残りの野菜を加えてさらに1~2分間蒸し煮にして盛り付ける
【親父の小言】
アカヤガラは高級魚といってもいいかな。今回釣れた1メートル前後がアベレージサイズですナ。値段はそれほどお高いワケではない。しかし、身が棒のように細いうえに、身のない頭部が全体の3割にも及ぶ。さらに尾ビレや中骨を取り除けば可食部は全体の半分にも満たない。とにかく歩留まりが悪すぎる。身がオイシイだけにクヤシイ。イチオシは刺身。独特の食感と甘みが絶妙ですゾ。次は煮付け。火を通しても身が硬くならないのが特徴だ。
須藤恭介(すとう・きょうすけ)
愛称、Mr.ツリック。長年、月刊『ボート倶楽部』の筆者として活躍。現在、同誌に連載中の「孤高の釣り人Mr.ツリックの ふらっと貸しボートに乗りにきた」では、釣りだけでなく、釣果料理のノウハウを紹介している。
月刊『BoatCLUB』の奇数月号では、元料理人の釣り人Mr.ツリックが釣果料理を披露しています。舵オンラインでも、絶品料理のレシピをご紹介します。
※本レシピは月刊『BoatCLUB』2024年1月号に掲載。最新号もよろしくお願いします!
(文=須藤恭介[Mr.ツリック] 写真=『BoatCLUB』編集部)
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