第37回アメリカズカップ、プロトコルをチラ見♪

2022.01.09

世界最古のスポーツトロフィーであり、世界最高峰のヨットレース「アメリカズカップ」(以下、AC)。 次回大会、第37会ACは2023年に開催が予定されているが、そのプロトコル(議定書)が発表された。気になるその中身とは・・・ 。

(タイトル写真=photo by AC37 Event)

 

ざっくりいってしまうと、採用艇は前回とほぼ同じ、ダブルラフセールを装備したモノハルフォイラーAC75と同タイプ。コードゼロなどのヘッドセールを廃したため、バウスプリットも不要になり、全長は75ftから67.5ftに変更。乗員は11人から8人に減らされ、グラインダーは手で回すことに規定がない(全大会同様、足でグラインダーを回すサイクラーもあり?)。さらには、AC40による女子&ユースレガッタの開催も公表!

日本から本戦への挑戦チーム、シンジケートはまだないが、AC40だけなら・・・という企業や有志がいたらいいなあ。などなど、プロトコルの内容を紹介します。 

 

 

第37回アメリカズカップ・プロトコル(議定書):一部抜粋

・ボートはAC75タイプ

・バウスプリットは削除され、全長は75ftから67.5ftに変更

・ヘッドセールのコードゼロ廃止

・マスト高さ、セールプランは前回同様

・ボートの総重量、前回大会から500kg減少

・ターゲット風域は6.5~21kt

・新艇1艇のみ製造許可

・フォイル、パーツ類の数量制限あり

・乗員は11人→8人

・ワンデザインクラス

・AC40クラスでのテストイベントあり

・AC40クラスでの女子レガッタ&ユースイベント

・クルーは全員(100%)ヨットクラブ国のパスポートを所持。ただし、アメリカズカップ新興国はのぞく

・アメリカズカップ・チャレンジャーシリーズ2024年。2022年3月31日までに発表

・チームは水素駆動のフォイル・チェイスボート2艇を運用

・エントリーは2021年12月1日から2022年7月末まで(2023年5月31日までレイトエントリー可)

 

AC40とAC75のスペック図。AC40も、もちろんモノハルフォイリングヨットで、45ktの艇速をほこるのだ! まじで速い

 

 

こちらがAC40のイメージCG。AC75をそのままスケールダウンした様子。40ftでここまで走れるなら、今後のプロダクションレーサーにも、このテクノロジーが下りてくることも十分ありえます!

 

 

第37回ACの、現在分かっている日程表。レイトエントリーは、2023年5月31日。日本のセーラーの皆さん、企業の皆さん。もう一度書きます。レイトエントリーは、2023年5月31日ですよ。

 

 

photo by AC37 Event


 

2023年の開催が待ち遠しい、第37回AC。ヨット・ボートの専門誌、月刊Kaziでは、プロセーラーの西村一広さんによる連載「新・アメリカズカップ日誌」を連載中。もっと詳しく知りたい方は、ぜひ読んでね♪ 

(文=Kazi編集部/中村剛司)

※月刊『Kazi』2月号に関連記事掲載予定。バックナンバーおよび電子版をぜひ 

 

アメリカズカップ公式サイト


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