フネ遊びの素朴なギモン④/免許は必要? 1級と2級の違いは?

2021.12.06

未経験者やビギナーからすると、どうにも入り口が分かりにくい、ヨットやモーターボート遊びの世界。そんな方の素朴な疑問にお答えする「フネ遊びの素朴なギモン」シリーズを、何回かに分けてお届けします。

 


Q.ボート免許は必要? 1級と2級の違いは?
A.必要です。主な違いは航行区域です

 

エンジン付きのセーリングクルーザーを運航するには、小型船舶操縦士免許(ボート免許)が必要です。ボート免許には1級、2級、特殊、湖川小出力限定の4種類があり、特殊は水上オートバイの、湖川小出力限定は川、湖、指定された区域でフネ遊びを楽しむための免許です。

この記事では1級と2級について取り上げますが、その大きな違いは航行可能エリアです。2級では海岸から5海里(約9km)以内の範囲しか航行できませんが、1級ではその制限がなく、まさに“どこまでも”航行できます(フネの装備の要件はあります)。2級の5海里とは広いようで狭く、「ちょっと向こうの島まで」「湾口を横断しよう」なんてときに対岸まで10海里離れていると、そこは航行できません。

 


例えば伊豆大島まで行くとしたら、本州のどこから出ても20km以上離れているため、1級免許が必要となる
photo by Shigehiko Yamagishi / Kazi

 

フネの大きさについては、1級と2級ともに、プレジャーボートの場合は「総トン数20トン未満かつ全長24m(約78ft)未満」であれば操船できます。意外に大きな船も扱えるのです。

 

2級は16歳から、1級は18歳から取得できるので、子どもと一緒にボート免許を取る、なんてのも楽しいですよね。現在2級を保有している方は、1級へのステップアップも可能です。大は小を兼ねるので、1級を取ってしまうのがおすすめ。一気に夢が広がりますよ。

 

小型船舶操縦士免許(ボート免許)の種類

 

(文=Kazi編集部/森口史奈 トップ画像=舵社/宮崎克彦)

 

 

※この記事は月刊『Kazi』2021年11月号に掲載された内容を再編したものです。この号の特集は「今から始めるヨット&ボート」と題し、フネ遊びの世界へのアプローチ法の“王道”を具体的に紹介。ディンギーだけの経験者がクルーザーの世界へ、あるいはクルーザー乗りがモーターボート遊びに挑戦、こんなケースにも役立つ情報も掲載しています。ご興味のある方は、全国書店またはこちらからお求めいただけます。

 


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