プレミアムSUVを再定義/ベントレー・ベンテイガV8

2022.02.06

ベントレーのSUV「ベンテイガ」がモデルチェンジを受けた。

今やプレミアムSUVの世界を牽引する存在にまで成長を遂げたベンテイガ。はたしてその進化のほどは、どれだけのものなのか。シリーズの中でも最も重要なベーシックラインを受け持つV8モデルを駆って、その走りを体験してみた。

 

ヘッドランプやフロントスポイラーのデザインは一新された。従来モデルよりはるかにスポーティーに感じられる

 

ハイエンドにあるSUVというものを再定義してみせる――という大胆な宣言とともに、ベントレーが「ベンテイガ」を発表したのは2015年のことだった。ベントレーというブランドが持つ価値については、もちろんそれ以前に誕生したさまざまなモデルで十分に理解していたつもりだったが、そのベントレーまでがなぜSUVを……と当時は疑問に感じたのもまた事実である。だが実際に発表されたベンテイガを見て感じたのは、ベントレーの世界観が忠実に再現されているという事実にほかならなかった。

 

リアスポイラーが大型化されたため、前後方向への伸びやかさも強調される結果となった。エアロダイナミクスも優秀で、最高速は290km/hを達成する。ホイールは21インチ径

 

そのベンテイガがモデルチェンジを受けて、さらに魅力的なモデルへと進化を遂げた。ベントレーによれば、それまでのオーナー像は平均年齢で45歳。80%以上のオーナーは、それを毎日活用しているという。意外にもきわめてアクティブに使用されるプレミアムSUV、それがベンテイガというモデルの実像である。

 

テールランプのデザインも変更された。コンチネンタルGTにも似た細長の楕円形スタイルは、新型の大きな特徴でもある

 

その現実を反映したということなのだろう。ベントレーは今回のモデルチェンジで、さらにエクステリアのディテールをスタイリッシュに、そしてスポーティーな感覚でまとめてきた。ヘッドライトは楕円形の新デザインとなり、フロントバンパーのデザインも一新。リアのセクションでも、テールランプは水滴型となり、ルーフスポイラーはさらに延長され、スポーティーな印象が高まった。言葉を変えるのならば、さらに乗る機会を増やしたくなるSUVへとベンテイガのスタイルは進化を遂げたということだ。

 

キャビンはもちろんラグジュアリーな雰囲気。ベントレーのクラフトマンシップを強く感じる部分でもある。オーダーによってさまざまなディテールへと内装をアレンジできるのは、ほかのベントレーと同様だ

 

今回ドライブしたモデルは、ベンテイガのラインアップではベースラインを受け持つ「V8」だ。搭載されるエンジンは、550馬力の最高出力と770Nmの最大トルクを誇る4リッターのV型8気筒DOHCツインターボ。最初の驚きはアイドリング時から訪れる。ともかくこのエンジンは静かで、振動もほとんど感じられないほどに上品な趣を持っているのだ。その印象は、街中を抜け、高速道路に入って加速を続けても変わることはない。組み合わされる8速ATの制御もナチュラルで、ステアリングにも十分な正確さと適度な重さがあるから、長距離のドライブでも疲れはない。
目的地のマリーナへと向かう最後の数キロは狭いワインディングロードだったが、ここではV8エンジンを搭載することによるノーズの軽さ、そしてフットワークとステアリングの巧みなマッチングを体験することができた。

 

4LのV8エンジンの最高出力は550ps。最大トルクの770Nmは1,960rpmから発揮される

 

ラゲッジスペースはフラットで容量も十分。SUVとして優れた使い勝手を持ち合わせている

 

ベントレーの世界観とは何か。それにはいくつもの答えがあると思うが、その中でも指摘しておきたいのは、ラグジュアリーや豪華といった言葉ではなく、それ以上にスポーティーな走りの演出にあるように思う。モデルチェンジを受けて、さらに魅力的な存在となったベンテイガ。それを自らの移動手段とすることができれば、どれだけ幸せなことだろうか。

 

ベントレー・ベンテイガV8
○全長:5,150mm  ○全幅:1,995mm  ○全高:1,755mm  ○車両重量:2,470kg
○エンジン:V型8気筒/ツインターボ  ○最高出力:550PS(404kw)  ○最大トルク:770Nm
○加速:0~100km/h4.5秒  ○最高速度:290km/h  〇車両本体価格:22,690,000円

 


 

ベンテイガのシリーズにPHEVモデルが新たに追加設定

ベンテイガのラインアップに魅力的なモデルが加わった。3リッターV6ターボエンジンにエレクトリックモーターを組み合わせたPHEV仕様がそれで、リチウムイオンバッテリーの搭載量は17.3kWh。フル充電から約50キロメートルをバッテリーのみで走行できる。総航続距離は約858キロメートル。この「足の長さ」は見逃せない。

ハイブリッドのAC充電口はリヤフェンダーに備わる。3時間で充電が完了し、満充電で約50kmのEV走行が可能だ

 

ベントレー・ベンテイガ・ハイブリッド
○全長:5,125mm  ○全幅:1,995mm  ○全高:1,740mm  ○車両重量:2,690kg
○エンジン:V型6気筒/ターボ+リチウムイオンバッテリー(17.3kWh)  
○最高出力:340PS(250kw)  ○最大トルク:450Nm ○加速:0~100km/h5.5秒  
○最高速度:254km/h  〇車両本体価格:22,690,000円

 


 

(問い合わせ)
ベントレーコール
TEL:0120-97-7797
https://www.bentleymotors.jp/

 

(文=山崎元裕 写真=村西一海 協力=リビエラシーボニアマリーナ)

※本記事は、海のライフスタイルマガジン『シー・ドリーム』vol.33に掲載された記事を再構成したものです。

 



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