どんなボートで、どんな航程で、日本一周しよう?

2024.05.04

ボートで日本一周したい! けど難しいので、妄想で航海することになった当企画。2回目の記事となる今回は、「どんなボートで日本一周するか」と「どんな航程で一周するか」を考えてみました。

 

(文=茂木春菜/BoatCLUB編集部、タイトル写真=矢部洋一、タイトルイラスト=内山良治)

※当記事は月刊『BoatCLUB』2019年8月号に掲載していた「妄想全開! 机上で日本一周」の内容を再編集したものです。

 


前回(第1回の記事はコチラ)のときに悩んでいたら、いろいろな方からご意見をいただいた。中には「いっそ2馬力ボートで回れば?」なんてのも。というわけで、前回に引き続きボートのこと。

まずは大きさ。私は船体の軽いヨットに乗っていたからか、どうしても係留ロープを引っ張ったときなんかに、自力で動かせること、というのが結構大事なポイントだったりする。大きいボートに乗るオーナーからすれば、そんなのスラスターとかエンジン使えばええやんって話になるんだろう。でも、動力を使わないと動かないって、なんか身に余る感じがするのだ。だからサイズは30フィートまでがいい。

 

それと推進機。船外機がいい、という意見はやはり変わらず。ただ、2基にするか、1基にして補機を積むか、随分悩んだ。けど、補機って普段使わないから、いざ使おうとすると動かないってこともある(ヨットで世界周航してたときに経験)。あれは怖かったなぁ。

うん、やっぱり2基掛けにしよう。2基掛け、あんま乗ったことないけど。となると、20フィート台後半は必要か、でも30フィートはちょっと大きい感じがするなぁ。

 

よし、これは妄想の旅であるからして、コストは度外視! 現実は無視! 27フィートくらいの船外機2基掛けにしちゃおっと。

大人1人が寝られるバース(船内の寝床)、小さなギャレー(船のキッチン)、トイレ付き。キャビンはクローズドで、大きなウインドーが正面と左右にあって視界良好っと。

カラーは好きな色を使って斬新な仕上がりに。名前はベタに〈BC〉。だけど「ぼ~っとキャビンで過ごす」の略で。

 

さて、次は航程だな。これは前回ご意見を伺った、横浜ベイサイドマリーナの松尾 晋さんによると、こんな感じ。

「春の嵐と台風、それと厳しい印象がある冬の日本海は避けたいですよね。のんびり行くなら、暖かくなってきた春先に南下して、春の嵐は穏やかな瀬戸内海をうまく利用する。梅雨前に沖縄へ到着して、南西の風を利用しながら北上し、6月ごろは日本海側へ行って、7~8月の猛暑は東北、北海道方面で過ごし、戻りガツオのように、北東の風が吹くことが多くなる9~10月ごろに、台風に気をつけながら戻ってくる、というのはどうでしょう?」

すごい! なんてカンペキなプランなんでしょう!! というわけで、この助言通りに、詳細な航程を組みたいと思います(アッサリ)。次回は第1レグを紹介します!

松尾さんのアドバイス通りに立てた計画。この通りにいくかしらん?

 

横浜ベイサイドマリーナの松尾さん(右)にいろいろ伺えた。ボートのこと、日本一周の航路のこと、周る季節のことなど、たくさん話を聞くことができて、やっと出発できそう!

 

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