ボートで日本一周|やっと出航!最初はどこの港へ行こう?

2024.05.24

ボートで日本一周したい! けど難しいので妄想ですることになった当企画。3回目はやっと出航です。横浜ベイサイドマリーナから出て、最初はどこへ向かうか、考えみました。

 

<これまでの内容>

①ボートで日本一周! どんなフネで周るのがいい?

②どんなボートで、どんな航程で、日本一周しよう?


今回から、ようやく出航。出発は、神奈川県・横浜ベイサイドマリーナから。さて、どこに行こうかな? 同県の三崎港はいいところだけど、学生のころから何度もフネで行っていて、個人的にちょっと食傷気味。20マイルちょっとと近いしなぁ。

静岡県の下田港も考えた。学生のころ、夏のクルージングでよく台風を避けるために1週間とか滞在したなぁ。ヒマだから町中はだいぶ回った。なつかしの昭和湯でひとっ風呂からのビールもいいな。下田は65マイルちょっとか。

島好きとしては伊豆大島に立ち寄る、というのもアリか。その場合、島の南東側にある波浮港に行くか、それとも島の北西側にある元町港に行くか、悩むところだ。どちらも50マイルないくらい。

東伊豆にもいい港は多いけど、北側に集中していて今回はパスしようかな? もっと走れって声が聞こえてきそうだなぁ。乗っているボート〈BC〉のスペックからして、十分走れるし。そうなると、伊豆半島を回って妻良、松崎、安良里なんかもいいな。やはり学生のときに行ったけど、妻良漁港は港口あたりにイルカのイケスがあって、近くのビーチがよかったし、安良里漁港では、タレントのタモリさんが乗っていたきれいなボートに出合った。低気圧をやり過ごすためにケッジアンカーを打ったのもいい思い出。

でも松崎港は特に思い入れがある。雰囲気のある町並みにカフェが点在していて、出会った人たちがみんな親切で、山奥の温泉もよかったなぁ。松崎までは85マイルくらいか。というか、思い出はすべて十ウン年も前のことなので、今ではどうなっているやら。その違いを見るのも面白そうだけども。

でも大島沖で釣りしたいなぁ。前にいい思いさせてもらったのだ。手前船頭ではないけど。まさかまさか良型のシマアジなんぞ釣れちゃったら、刺身にして、島特産・アシタバのおひたしとみそ汁を作って一緒に食べたらおいしいよなぁ。ちなみに刻んだアシタバを交ぜたご飯ってのも美味らしい。鍋で調理すれば炊き込みご飯も可能か。でも釣れなかったら、満足するまで滞在延ばしちゃいそうだし……。

次回レグは、駿河湾には入らず行くとすれば、遠州灘を越えなきゃならない。浜名湖には寄りたいけど、湖内は全体的に水深が浅くて怖いしなぁ。となると、一気に走って伊良湖のほうまで行くことになるか。ならば、このへんでゆったりとするのもいいな。

ごちゃごちゃと考えた結果、まずは松崎港を調べてみる。伊豆松崎マリーナというのがあるけど、以前留めたのはマリーナの対岸だったような? とりあえず電話してみると、マリーナではビジターの受け入れはしていないそうだ。

そして留めてもいいのは、やはりマリーナの対岸だ。でも最近は浅くなっているから気をつけたほうがいい、とのこと。連絡する先などはなく、燃料がほしい場合はガソリンスタンドに電話すれば対応してくれるそうだ。

妄想とはいえ、いちおう新艇だし、浅いのはイヤだなぁ、ということで松崎は却下。ここは安良里に入って自作ボートで日本一周した釘宮正隆さんと一献傾けるか。

いや、やっぱり大島行こっと。久しぶりに鵜飼商店のコロッケ食べたいから、釣りしながらまずは波浮港に寄港。おなかを満たしたら出港して、停泊は元町港。上陸したら、アシタバをゲットしよう。

 

散々迷って、航程とマイル数を調べて、結局は伊豆大島へ。しかも波浮港に寄って、元町泊まりという贅沢な航程となった

 

なつかしの波浮港の様子。大潮のときなどは海面が岸壁と同じくらいまでせり上がるのだけど、今もそうなのかしら? とにかく係留には十分に気をつけたい

 

元町港の様子。宿や商店なども近いので便利。こちらも岸壁留め。結構人気で先約がいたりするのでマナーを守って係留したい

 

想定するボート〈BC〉の主な仕様
●全長:8.2m ●全幅:2.7m ●搭載船外機:115馬力×2 ●燃料タンク:400L ●巡航速度:約20ノット

 

(文=茂木春菜/BoatCLUB編集部、写真=山岸重彦&編集部)

 

※当記事は月刊『BoatCLUB』2019年9月号に掲載していた「妄想全開! 机上で日本一周」の内容を再編集したものです。

 

月刊『BoatCLUB』の最新号はコチラから


あわせて読みたい!

●どんなボートで、どんな航程で、日本一周しよう?

●ボートで日本一周! どんなフネで周るのがいい?

●海ガールあやはさん、難所のみうら・宮川フィッシャリーナ、出入港案内!

 


クルージング

クルージング の記事をもっと読む