ほとんどのパドラーにとって、カヌーイストの故・野田知佑さんの存在は特別だ。
特に、年嵩のパドラーと焚き火を囲んでビール片手に身の上話などをしていると、「野田さんに憧れてカヌーを始めた」「野田さんの旅スタイルが僕の理想」といった話が、必ず出る。
きっとそれぞれ心のどこかに、野田さんのたたずまいや言葉が、大切に仕舞われているからだろう。
そんな野田さんのメモリアルブック『完全保存版 カヌーイスト 野田知佑 メモリアルブック』が、全国の書店およびネット書店にて好評発売中だ。
同書は、これまでさまざまな書物に発表されてきた野田さんの珠玉のエッセイのなかから選りすぐりの篇を収録。
また、野田さんが使っていた道具や川の地図、親交のあった作家が見た野田さんの横顔、文章の元となったメモ書きなども掲載し、野田さんのこれまでの軌跡や生きざまが再確認できる内容となっている。
「冒険は始めて三日もすると冒険ではなくなる。それが日常になるのだ」
「荒野の川を一人で下るのを寂しいと感じるか、自由だと感じるか。それが問題だ」——。
野田さんが紡ぐ言葉をあらためて読み返すと、なんだかとても元気がもらえる。
特に、本の中ほどに収録されているハーモニカを吹く野田さんの写真&直筆のエッセイ「焚き火」。痺れます!
●小学館(刊)
●判型/頁:B5判/96頁
●価格:1,650円
(問)小学館愛読者サービスセンター
TEL:03-5281-3555
https://www.shogakukan.co.jp/
※本記事は『カヌーワールド』VOL.26(最新号)の記事を再編集したものです。バックナンバーもぜひご覧ください。
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