『BoatCLUB』読者投稿/#10 魚釣りとは、アタリを出すことと見つけたり⁉

2022.01.19

読者のみなさまから寄せられたボート遊びに関するレポートを掲載している、月刊『ボート倶楽部』の読者投稿記事「進め! BCフィールドレポーターズ」。 「舵オンライン」では、過去に掲載された記事の中から抜粋して再掲していきます。 


#10
仲間とともに、時には船長に徹して、ボートフィッシングを楽しむ永田泰弘さん 

●BOAT:〈ぐれ丸〉(トーハツTF-235)
●FIELD:五ヶ所湾
●TARGET:イサキ、マダイほか

 

私は三重県南伊勢町の五ヶ所湾にボートを係留し、一昨年は年間80日出船して沖でエサを撒き、魚から感謝されていると思い込んでいる釣り人です。
今回は、ある秋の日に行った、友人Hさんと船釣り超初心者Sさんとの釣行をレポートいたします。

出船しポイントを決めてアンカーを下ろしたら、まずは初心者Sさんの準備です。
ハリへのエサ付け、手前マツリしないハリスの取り扱い方などを説明し、まずは第一投!
魚探反応を見て、底から15メートル上のタナ40メートルでアタリを出すべく、上から35メートルで撒きエサを振り出し、ロッドホルダーにサオを置き待ちます。

潮はほぼ動いておらず、魚探に仕掛けの反応が映り、その下に撒きエサに集まった良型魚の反応が出ています。
案の定、ほどなくしてSさんのサオに大きなアタリが。
「アタリがあったらサオは持たず、全速でリールを巻くだけでいい」と言ってあるので、Sさんは懸命に巻きます。
ドラグは結構強めに調整してあったので、そろそろ魚が見えるころかと思うものの、Sさんはいつまでたっても巻いています。

そこでリールのカウンターを見ると、なんとまだ25メートルもあるではありませんか! 

置きザオだったのでよくわかりませんでしたが、強めのドラグも滑るほどの大物のようです。
急いでホルダーからサオを外し、ポンピングで巻くよう言いましたが、時すでに遅し!
急に軽くなった仕掛けを確認すると、ハリ元でハリスがギザギザになって切れていました。
おそらく大型のマダイにハリを飲み込まれ、歯に擦れて切れたと思われます。 

 


初心者のSさん。ややへっぴり腰(?)ながら、懸命に巻いております!

 

一投目に大型が掛かることはよくありますし、初心者向けにハリスはもっと太くしておくべきでした・・・私の判断ミスです。
残念でしたが、肝心のSさんはというと、「本当に釣れてたんかいな?」ぐらいの様子でしたので、こちらも慌てず騒がず「また釣れるで頑張ってチョ・・・」ということで、新たな仕掛けを投入します。

魚探には引き続きよい反応が出ていたので、ベテランのHさんは順調に釣果を伸ばしています。
魚種もマダイ、チダイ、イサキ、ハマチ(ブリの若魚)と、理想的な五目釣りの状況。
Sさんもなんとか一人でポツポツと釣り上げられるようになり、結果としてはなかなかの釣果、船長としてほっと胸をなでおろしました。

 


その後、食べごろサイズのマダイを釣り上げたSさん(船長はひと安心!)

 


48センチのマダイを筆頭とするこの日の釣果

 

生意気なようですが、私にとっての魚釣りとは、季節、潮流、水温、海底の状況、魚探の反応などから自分でポイントを決定し、一投目からねらいの魚のアタリを出すことで、そのあとは、誰が釣り上げようが同じなのです。
そういう観点から見て、マイボートでの魚釣りは本当に理想的。 

 


上記の釣行から約1カ月後、今度はベテラン二人組と出かけました。Kさん、巻き取り中!

 


こちらは、60センチオーバーのマダイを釣り上げたHさん!

 

時には「この魚探反応でアタリが出ない? おっかしいな?」ということもありますが、それこそが、自然を相手にする釣りという遊びの醍醐味。やめられません!

 

(まとめ=BoatCLUB編集部)

 

※本記事は、『BoatCLUB』2021年10月号に掲載された記事を一部抜粋したものです。最新刊およびバックナンバーもぜひご覧ください。 

 


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