高機能搭載、高精細描画、高速処理を実現した注目のマルチファンクションディスプレー「NavNet TZtouch XL」

2024.10.17

さまざまな情報を集約して表示し、独自のネットワークを構築できる、フルノのマルチファンクションディスプレー「ナブネットTZタッチ3」の後継として新たに「ナブネットTZタッチXL」が販売開始となった。より見やすくなった魚探画像や海底地形、より安全な航海をサポートしてくれるAI機能など、見どころ満載な注目シリーズの詳細を見ていきたい。

 

ラインナップは5機種

画面サイズは5種類で、10.1型の「TZT10X」、13.3型の「TZT13X」、15.6型の「TZT16X」」、21.5型の「TZT22X」、24型の「TZT24X」とラインナップ。「TZT10X/13X」はロトキーとラバーキーを採用し従来のGPS魚探のような操作が可能。「TZT16X」と、今回新たにラインナップに加わった「TZT22X/24X」はタッチスクリーンを採用しており、大画面と相まって視認性、拡張性、装備性を高めている。

 

チャープサイドスキャン

「チャープサイドスキャン」は、傾けた専用振動子から左右それぞれにビームを発信して広範囲を探知し、得られた反応を表示する機能で、ナブネットTZタッチ3では、230kHzを中心周波数としていたが、XLでは455kHzの中心周波数帯も追加され、より高分解能な魚探画面を実現した。左右のどちらに反応があるかを明確にできれば、確実に釣果につながるはずだ。

ただし、片舷の直線距離の同心円上のどの位置にあるかは画面からは読み取ることが難しいそうだ(例えば、右舷の水深2m、直線距離5mのところの反応と、右舷の水深4m、直線距離5mのところの反応は、画面上では同じように表示される)。

また、これまでできなかった内蔵魚探の振動子とチャープサイドスキャン振動子の同時接続にも対応。魚影発見やポイント選定を、さらに強力にサポートしてくれる。
※チャープサイドスキャン対応機種はTZT10X/13X/16Xのみ

チャープサイドスキャンの画面例。上から、沈船、沈んだ艀、人工漁礁、捨石

 

新たなチャートデータを搭載

航海用電子参考図「new pec」をベースにカスタマイズ性を高め、かつネット経由でチャートの購入・更新が可能な、新しいチャート「TZ MAPS」を搭載。さらに、その付随機能として、海底起伏の色や等深線の密度をカスタマイズして高精細かつ見やすい海底地形を表示できる新たなフィッシングチャート「TZ バシビジョン(TZ Bathy Vision)」に対応している。より直感的な地形把握が可能になるだろう。

TZ バシビジョンの画面例。上が深度の色別表示あり、下が深度の色別表示なし

 

ルートを自動作成する「AIルーティング機能」搭載

新たに搭載した「TZ MAPS」のチャートデータをもとに、陸地や浅瀬を避けて最適なルートを、わずか数秒で計算し自動生成する「AIルーティング機能」を搭載。警戒すべき水深、チャートデータ、その他さまざまな安全パラメータを組み合わせ、マリーナの出入り口や湾口などを通過する最適なルートを選んでくれる。また、生成されたルートを編集することも可能だ。
※操船者の行動を学習してルート生成に反映するような機能は搭載されていない

AIルーティングの表示例

 

危険エリアを可視化する「リスクビジュアライザー」搭載

自船の動きとレーダーセンサーから得られた他船の速度や針路から、自船に衝突する可能性があるかどうかを判断し、“避けるべき危険なエリア”を表示できる「リスクビジュアライザー」を搭載。船舶の往来が多い輻輳海域や夜間、視界不良時などの状況下においても安全航行を強力にサポートしてくれる。
※DRS X-Classシリーズ、または、DRS-NXTシリーズの接続が必要

上は、自船の進路を灰色のエリアに向けると危険が生じるシーン。変針・接近した場合、下のように危険なエリアとして赤色で表示される。このままの針路および速度を保ったまま航行すると、衝突する可能性が高く危険な状態であることが一目でわかる

 

危険を避けるための推奨避航ルートを生成する「AI避航ルート機能」

レーダーで得た情報やチャートデータなどをもとに計算し、他船や物標などに対し、どんな進路を取れば危険を回避できるか、航行ルートを生成してくれる業界初の「AI避航ルート機能」も搭載。航海機器に不慣れな場合でも安全に避航できるようサポートしてくれる。
※レーダーセンサーDRS-NXTシリーズの接続が必要

AI避航ルートで航行ルートを作成した画面例

 

機能満載のフルノの「ナブネットTZタッチXL」。AIルーティングなど、本当にすぐにコースを生成してくれるので、実際に機器を前にして見てみていただきたい。気になる方は、お近くの販売店や展示会で要チェックだ。

 

(まとめ=茂木春菜/BoatCLUB編集部)


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