大盛況のGWレガッタ/未来のレース界を支える若者たち

2021.06.03

セーラー発のゴールデンウイークレガッタ開催

毎年ゴールデンウイークに開催される関東ミドルボート選手権が、新型コロナウイルスの影響で中止になり、セーラーである〈プロパガンダ〉の石渡一夫オーナーの一声で開催が決定した、ゴールデンウイークレガッタ2021
石渡さんの強力な熱意のもと、ブラックセールの艇が集まる本格派のレースが、神奈川県・リビエラシーボニアマリーナを拠点に52日(日)~ 4日(火)に開かれた。HPR5艇、ミドルボート12艇が集まり、初日は荒天によりレース中止となったものの、2日目は強風の中で4レース、3日目は軽風〜中風域で3レースを実施。相模湾で盛り上がりを見せた。

グループAは〈 Gaia 〉( K36侍 )、グループBは〈 VOGUE 〉( JND36 )が優勝を飾った。

 

グループA/優勝〈 Gaia 〉( K36侍 )

 

グループB/優勝〈 VOGUE 〉( JND36 )

 

次世代のレース界を担う若者たち

今回のレガッタでは、若いセーラーが活躍するチームをいくつか見ることができた。若者にヘルムを持たせたり、HPR艇やレース艇に乗る機会を設けたりと、オーナーは若手の育成に力をそそぐ。福岡の若手が多く集まる〈エンタープライズ リリー〉( K36侍 )は、今年は11月までリビエラシーボニアマリーナに艇を置いて活動する。相模湾ではK36侍が多く活動しているからだ。日本大学、九州大学、日本経済大学など、インカレで活躍していたメンバー20代を中心にチームは構成され、K36侍の中で日本一を目指す。

 

〈 ENTERPRISE LILY (エンタープライズ リリー)〉( K36侍 )

 

インカレで活躍していたメンバーが集まる〈エンタープライズ リリー〉

 

〈 propaganda (プロパガンダ)〉( A-35 )。石渡オーナーも、若者のヨットレース参加へのチャンスを与える活動に力をそそぐ

 

大学ヨット部の出身者だけでなく、〈プロパガンダ〉でヨットをはじめたメンバーも

 

〈 papillon (パピヨン)〉( K36侍 )チーム

 

若い人がHPR艇に乗る機会をもっと増やしていきたい、という伏見 徹オーナーの意向のもと、宇田川真乃さん(22歳)がヘルムスマンを務めた

 


 

取材を通じて、ディンギー以上に繊細なHPR艇は、レース志向の強い大学ヨット部上がりのセーラーが乗るのにかなり適していると感じた。
大学ヨット部卒業後にもヨットに乗り続けるセーラーは、やはりレース界で熱く燃える。HPR艇をはじめ、レース艇の多くのオーナーが、ヨットレース界への門戸を開いてくれている。ヨット部出身者もそうでない人も、今はまさにヨットに乗ることができる土壌ができつつある。
お互いに切磋琢磨できる環境があるからこそ、さらに盛り上げていきたいと、いち若者セーラーとして強く思った。

 

●ゴールデンウイークレガッタ2021公式サイト
https://jeff.jp/gw-regatta/
●成績表はこちらから

 

(文=Kazi編集部/松山 暁 写真=Kazi編集部/中村剛司)

 


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