自作の木造艇で世界一周するヨットレース|ミニ・グローブ・レース2025って、まじでやばい!

2025.02.25

白石康次郎さんがフィニッシュを果たした単独無寄港無補給世界一周ヨットレース、ヴァンデ・グローブが盛り上がる現在、もうひとつの世界一周レースが開催されていることをご存じだろうか? それがミニ・グローブ・レース2025。國米 創(こくまい・はじめ)さん、中山寛樹さん、高原奈穂さんたち若き日本人セーラーが挑戦する大西洋横断レース、ミニトランザットの採用艇、クラスミニ6.50よりもさらに小さい、クラスグローブ5.80(以前はクラスミニ5.80と呼ばれた)に乗り、世界を5レグに分けて一周するレースだ。

メインカット | photo by  World's Toughest Row / MGR2025 | グローブ 5.80は現在、世界37カ国で100近くのビルダーによって建造されている。次回の2026年大会では、2人乗り部門が設けられる予定

 

クラスグローブ5.80

●全長:5.80m 
ハル長:5.70m 
喫水:1.40m
●セール面積   
 メインセール:12.5m2  
 ファーリングジブ:7.6m2 / 4.7m2  
 ジェネカー(A5):25m2
排水量:920kg 
キールバラスト:244kg

 

創設者はドン・マッキンタイア。ゴールデン・グローブレース、ジ・オーシャングローブレース、ミニ・グローブレースなどの仕掛け人。この熱きレースには15艇がエントリー。大西洋横断の予選レグを終え、次回はアンティグアからパナマを目指す第1レグに突入する(2月23日スタート)する。

 

ドン・マッキンタイア

 

ミニ・グローブ・レース2025の面白いところは、参加者が350ユーロで設計図を購入し、マリングレードの合板によって自作したクラスグローブ5.80によってエントリーしなければならない点。今回のレースにはエントリーしていないが、国内でも日本人が2艇建造し、その一艇、其田(そのだ)信一さんが自作した〈湖茶丸(こちゃまる)〉は2023年に進水した。その詳細は月刊『Kazi』2024年9月号と、舵オンラインの記事でも紹介している。

 

其田信一さんの〈湖茶丸〉

photo by Jumpei Kawano(Kazi)

 

力強くセーリングする〈湖茶丸〉

photo by Jumpei Kawano(Kazi)

 

それでは、自作木造艇による世界一周ヨットレースに参戦する、シーマンシップと潮っ気の高いセーラーたちの様子を、ダイジェストでお届けする。

 

 

レースコース

 

 

エントリーリスト

 

スタートエリアマップ

 

MiNi GLOBE RACE 2025公式サイト

 

(文=中村剛司/Kazi編集部 写真=World's Toughest Row / MGR2025)

 



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