みっちぃが行くシースタイル旅|鳴門マダイに呼ばれた夏

2023.10.13

全国約140カ所でボートを借りて楽しめるヤマハマリンクラブ・シースタイル。最近オススメなのが、旅と掛け合わせた“シースタイル旅”だ。旅先でボートを借りれば、一味違う旅の思い出となること間違いなし。

そんな旅に行ってみたい!と名乗り出たのが、みっちぃこと、石崎理恵さん。普段はマイボートで東京湾を中心に釣りを楽しんでいて、最近は、娘ちゃんを連れたファミリーでのボート遊びを追求中。今回の旅も家族と行っても楽しめるかも注目ポイントとのこと。

訪れたのは徳島県鳴門市にある大鳴マリーナ。鳴門海峡に近く、北に出れば瀬戸内海を、南に出れば太平洋をと、表情の異なる海をどちらも楽しめる立地がいいと評判のマリーナだ。

みっちぃがこのマリーナを訪れるのは2回目。だけど、マリーナがオシャレにリニューアルしていて、その様子にびっくりしている。

※掲載情報は、取材当時(2023年8月)のものです。

 

大鳴マリーナ

リニューアルしたばかりの建物がステキなマリーナ。シースタイル初回利用者には60~90分の安全講習があり、スタッフが同乗してのレクチャーもあるので安心して利用できる

●営業時間:8:30~17:00
●定休日:火曜日、第3水曜日
●アクセス:神戸淡路鳴門自動車道・鳴門IC、JR鳴門線・鳴門駅より、それぞれ車で約20分
〒772-0052 徳島県鳴門市鳴門町三ツ石八軒浜92
TEL:088-687-1108

 

外観からしてオシャレなクラブハウスは、木の温かみが感じられる、こだわりの内装。また、トイレ&シャワールームも快適だ

 

今回は大鳴マリーナから出て、瀬戸内海で釣りを楽しむプラン。ターゲットはマダイと青もので、マダイはタイラバで、青ものは落とし込み釣りでねらう。同行してくれたのはマリーナのフィッシング部門を担当する端村 博さん。大の釣り好きで、特にタイラバは自作するほどで、このマリーナ周辺の海を知り尽くしているからこそ生まれたであろう、独自の釣り方を展開する。心強い同行者と一緒に早速出港!

 

今回利用したボートはヤマハYFR-24。みっちぃが友人やビギナー、子どもを連れて行くときに気にしているのは「キャビンがあること」「マリントイレがあること」「コクピットにフラットな広いスペースがあること」の3つで、それをすべて兼ね備えたボートである

 

マリーナ前の水路を行くと水門があって、そこを抜けると内海と呼ばれる四方を囲まれた水域に出る。ここからさらに小鳴門海峡へと出るのだ

 

小鳴門海峡の北側に架かる小鳴門新橋をくぐり抜ける。風光明媚な景色が続く内海~小鳴門海峡の水路はプチクルージング気分を味わえる

 

端村さんの自作タイラバ。ヘッドは6~10号とかなり軽いものを使い、ラバーはシンプルなもの。そしてライトなスピニングタックルでキャストして使う。PEラインは0.4~0.6号とのことで、東京湾で80~120グラムのタイラバをメインで使っているみっちぃからは考えられないライトさにビックリ。「これなら娘もイケるかもしれん」とうれしそうなみっちぃ

 

マリーナから10分ほど、海峡を出てすぐの水深30メートルのところから釣りスタート。「ドテラ流しだからキャプテンも心置きなく釣りが楽しめるので、ファミリーフィッシングにもいいな♪」とみっちぃが話していたら、いきなり一投目でヒット!

 

釣り上がったのはキレイなピンク色の本命マダイ!このあと釣れるマダイもそうだったが、全体的に濃いピンク色のキレイな個体が多い

 

さらに2投目で小さいマダイが釣れ上がったが、こちらはリリース

 

そして、続く3投目で、今度はホウボウが釣れ上がった!1投1尾ペースで釣れ続ける状況にうれしさを隠せない様子のみっちぃ

 

その後、少しアタリが遠のいたので、ポイントを移動して落とし込み釣りをしてみることに。船団ができている水深30メートル付近でベイトの反応を探るも、あまり反応がよくない、とのことで落とし込み釣りは断念して、今度は淡路島南側にある魚礁へ移動。タイラバゲームの再開だ。

 

ここで端村さんにもヒットするが、サバ、クサフグと本命以外で苦笑いが続く

 

そんな中、またしてもみっちぃにキレイな色のマダイがヒット。勢いが止まらない!

 

端村さんに本命が!ホッとした様子だが、サイズが小さいので、引き続きサイズアップをねらう

 

すぐにサイズアップ!端村さんのこの日一番の笑顔が見られた

 

帰り道がてら亀浦沖で少し流してみたら、またしてもマダイをゲット。「3時間程度の実釣時間で5尾もマダイが釣れるなんて、どないしよ、すごい今日魚運ええねんけど」と喜びのみっちぃだ

 

鳴門の海のポテンシャルの高さに終始興奮気味のみっちぃ。でも、暑いしここは一度休憩がてら、ランチで帰港することに。「子どもや女性にとっては、この昼休憩がすごくうれしいんですよね」とのことで、マリーナに戻った。

 

いただきまーす。マリーナ近くのイタリアンレストランからテイクアウトしてきたランチボックスとピタパンサンドでランチに。要事前予約なので、詳細はマリーナに♪

 

しっかり休憩したあとは再度出港!午前中断念した落とし込み釣りに挑戦するべく、ポイントへと向かう

 

途中、内海で上空から見るとハートの形をした島があるとのことで撮影へ。無人島である鏡島で、引き潮のときにいい形になるそうで、キレイな形が見られた

 

午前と同じく船団が集まる水深30メートルラインへ。猛暑のせいかかなり船の数は減っている。無風に近い凪で全身から絶え間なく汗が出ているような状況だが、それでもベイト反応を探し、仕掛けを落とす。仕掛けは市販の食わせサビキで、この日はベイトが小さいとのことでハリが小さいものを選んでいた。反応を選んで仕掛けを落とせばベイトは掛かるのだが、その後、落とし込んでも青ものからの反応はない。周囲の船に聞き込むも同じような状況。ジリジリと照りつける太陽の下、限界も近づいてきたため、あと3回落としてダメならば帰ろうと区切りをつける。その最後の1投で感動が待っていた。

 

「キターーーッ!」というみっちぃの声が凪いだ海上に響き渡る。大きくしなるサオと走り回るようなヒキに青ものだと確信。「バレんといて、お願いや」と言いながら慎重なやり取りが続く

 

「やったーーー!ほんまに釣れた!!」無事タモに収まって上げられたときは思わずガッツポーズが出て、ちょっと涙もにじんでいたみっちぃ

 

最後の最後に釣れ上がったハマチ(ブリの若魚)。「ほんまに釣れてくれてありがとうね。鳴門の海に感謝!」と最高潮の喜びを爆発させた

 

さて、出来過ぎなくらい大満足の釣行を終え、みっちぃが感じた大鳴マリーナの魅力をまとめると以下の通り。

・ポイントまで10分と近場で楽しめる、マリーナでの休憩もしやすい。
・走り回らなくてもアイドリング程度で大丈夫なので、物価高騰の中、燃料代は抑えられる。
・鳴門の海は穏やかでタイラバはシンプルな釣り。さまざまな魚種がねらえるので子どもや初心者にもオススメ。
・私も操船させてもらいましたが、陸が近いぶん目標となるものが多いので操船しやすい。浅場があったり、潮の流れが速い場所もありますが、大鳴マリーナを初めて利用する方には安全講習があり、スタッフが同乗で教えてくれるので安心。
・渦潮観光や、鏡島などクルージングも楽しめるので釣り以外の楽しみも。
・夏は瀬戸内海、冬は北風で出れないので太平洋と二つの海が待っている。ちなみにテクニカルな釣りを楽しみたい場合は冬のタイラバがオススメとのこと(先生談)。初心者から上級者まで楽しめる。
・鳴門のポテンシャルが高い!今回は台風の濁りがあって、これでも渋いほうらしく、澄んでいると釣果は2桁が平均だそうです
・周辺には大塚国際美術館、鳴門公園、あらたえの湯など観光スポットもたくさん。

 

これらの理由からみっちぃは「私は大鳴マリーナを推します」とドキッパリ。

そんな大満足なシースタイル旅に、ぜひ行ってみてはいかがでしょう?

 

大鳴マリーナでは、RIBを使った渦潮クルーズなども運航しているので、そちらを楽しむのもアリ。高速航走ができて、かつ安定感のあるRIBの走りを堪能できる

 

(まとめ=茂木春菜/BoatCLUB編集部 写真=山岸重彦/舵社)

 

※月刊『BoatCLUB』2023年10月号には、みっちぃの書いたレポートで掲載しているので、そちらもぜひご覧ください♪

 


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