黒船来襲!こだわりのオールブラック特別仕様にシビれる|ノードスター33+

2025.12.06

箱型キャビンに、逆オーバーハングで前傾したフロントウインドー・・・そんな「定番」ともいえるワークボート風のスタイルは、いかにも北欧生まれのボートたるもの。日本での人気もますます高まる一方だ。1920年に創業したフィンランドのリネックスボートの「ノードスター(Nord Star)」も、よく知られるブランドの一つだ。

日本ではユニマットプレシャスが輸入・販売を行っており、大小さまざまなモデルが各地の海に浮かんでいる。ノードスターは現在、呼称26~49のサイズレンジに7モデルをラインアップ。今回は中核モデルのノードスター33+のアウトボードバージョンを紹介していこう。

 

今夏、インプレッション取材を実施したノードスター33+。パイロットハウスを含む船体全体をダークグレー(ブラックにかなり近い)に塗装した特別仕様で、非常に精悍な印象を受ける。特徴的な前傾したフロントウインドーの形状が、よくおわかりいただけるはずだ

 

スポーティーな航走性能は、ノードスターの大きな特徴。ステアリング操作に合わせて、きびきびとした動きを見せてくれる

 

広く大きなスイムプラットフォームの最後方に、船外機のブラケットを設けている。マーキュリー・ベラード400×2との相性は抜群だ

 


ノードスターの他のモデル同様に、この33+もウオークラウンド仕様。通路幅も十分で、前後の行き来もしやすい。釣りをするにも十分な機能性があるといえそうだ

 


アフトコクピットは、後部にL字形ソファ、中央にテーブルという組み合わせ。上の写真では見えないが、アフトコクピット全体を覆う大きなイーブス(ひさし)を備えている

 


船体の周囲にめぐらされたレールの高さは十分にあり、移動の際にも安心感がある。フォアデッキのキャビントランク前方には、小さなシートが設けられていて、アンカー作業をするときなどには使い勝手がよさそうだ

 

ハウスのサイドにはスライドドアが設けられており、外にはボーディングゲートもあるので、係船作業をするような場合にも船内からスムーズに動くことができるはず

 


試乗艇は、マーキュリーのV10ベラード400馬力の2基掛け。試乗時の最高速度は42ノットオーバー。ほかに船内外機(スターンドライブ)仕様の選択も可能となっている

 

パイロットハウス内の全景。前方に操縦席(右舷側)と助手席(左舷側)、後方の左舷側にはL字型のソファというレイアウト

 

ファブリックや木材のチョイスのせいか、外観から受けるイメージとは違い、船内は明るく開放的な雰囲気に包まれている

 

ハウス内を前方に進み、階段を下りると、ミジップにはギャレーが設けられている。とても使い勝手がよさそうなレイアウトだ

 

船首のマスターステートルーム。落ち着きとゆとりのある空間に仕上がっている

 

マスターステートルーム専用のヘッドルーム。シャワーとトイレとはセパレートされるようになっている

 

メインサロン後方、L字型ソファのクッションの一部を跳ね上げると、ロワーデッキのミジップ付近に下りる階段が現れる

 

ミジップのステートルーム。ビームを最大限に生かしており、とても広くゆとりにあふれた居室が実現した

 

今回紹介したノードスター33+は、オーナーの意向を反映し、かなりのオプションが搭載されていた。船外機とのマッチングもばっちりであり、パフォーマンス的にもかなりのレベルにある一艇であった。

そんなスポーティーな航走性能と、一方では北欧艇らしい高いクラフトマンシップで仕上げられた船内空間を、見事に両立している。北欧生まれのボートの人気もうなずける、魅力的な一艇だといえるだろう。

 

(文=舵社/安藤 健 写真=舵社/落合明人)

 

NORD STAR 33+ SPEC

●全長:11.2m
●全幅:3.4m
●乾燥質量:7,000kg
●燃料搭載量:615L(S)/ 680L(C
●清水搭載量:145L(S)/ 175L(C)

●エンジン: マーキュリー V10-400(400BHP/299kW)×2、他
搭載量の(S)はスタンダードレイアウト、(C)はクルーザーレイアウト

【問い合わせ】
ユニマットプレシャス
東日本営業所 TEL: 046-841-2138
西日本営業所 TEL: 0798-31-5066
中部出張所 TEL: 0533-75-2780
https://www.unimat-marine.com/

 

舵社公式YouTubeチャンネル「Kazi Movie」の解説動画もご覧ください

 


 

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