5月1日10時に和歌山県・和歌山マリーナシティ沖をスタートした外洋ダブルス日本選手権2022。参加4艇は、沼島と潮岬を回航して愛知県・ラグナマリーナを目指します。
スタートから24時間後の2日10時頃は、紀伊半島のブランケットで風が遮られ、尾鷲市の沖合で艇速1〜2ktと辛抱の時間が続きます。再び風をつかんだ艇団は、艇速5〜7ktで走り始めました。
18時すぎにJSAF外洋東海の皆さんが、ラグナマリーナの沖合にフィニッシュマークを設置。なかなか思うように直立しないので、一度マリーナに戻って錘(おもり)を追加しました。するとご覧の通り、強い風にも負けません
三河湾の入り口でも強い潮に押されて苦戦しますが、22時すぎにトップで〈シエスタ〉(ベネトウ・ファースト40.7)が姿を見せました。36時間31分59秒で、目標のファーストホームを達成。後続艇も1時間半の間に続々とフィニッシュし、200マイルを完走しました。
トップフィニッシュは〈シエスタ〉(ベネトウ・ファースト40.7)
着順2位は〈ヴィッケ〉(ベネトウ・ファースト35)で37時間29分21秒、着順3位は〈KLC HORIZON6〉(横山30R MOD、トップ画像)で37時間32分23秒、着順4位は〈シカダイ〉(ヤマハ33S)で37時間57分29秒。修正の結果、はえある初代チャンピオンは〈KLC HORIZON6〉となりました。
ラグナマリーナの運営本部では、明日夕方からのフィニッシュが予想される、沖縄-東海ヨットレースの参加艇を迎える準備を進めています。
■最終成績
〈KLC HORIZON6〉邨瀬愛彦/高原奈穂(JSAF外洋東海)
「さまざまなコンディションがあって、他の艇も近くを走っていて面白かったですよ」(邨瀬さん)、「初めてのダブルハンドでの200マイル、楽しかったです!」(高原さん)
〈シエスタ〉藤井裕己/関根孝大(JSAF外洋内海)
「風が22〜23ktくらい吹いて、はらんだ瞬間にジェネカーがバーストしました。その後はずっとジェノアで」(関根さん)、「白浜の沖だったかな、結構早い段階でした」(藤井さん)
〈シカダイ〉前田孝子/白井好男(JSAF外洋東海)
「他の3艇が近くにいて、みんなで走れることがすごく楽しかったです」(前田さん)、「意外と離れたなと思ったら、また神島の強風でみんな並んで連帯感を感じました」(白井さん)
〈ヴィッケ〉佐俣和男/佐俣いづみ(三浦外洋セーリングクラブ)
「もうお腹いっぱい、楽しめました。夫婦の絆も深まりました」(和男さん)、「いつもはケンカするんですけど、今回はスタート直後くらいでしたね。沼島で調子良くスピネーカーを揚げていこうと思ったらブランケットに入って、抜けたと思ったらすぐ降ろすはめになりました」(いづみさん)
■コース
和歌山県・和歌山マリーナシティ沖 → 沼島回航(反時計) → 潮岬回航 → 愛知県・ラグナマリーナ沖
(文・写真=森口史奈/Kazi編集部)
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