スウェーデンの注目ヨットビルダー、ショーグンヨット

2024.06.08

スウェーデンに「ショーグンヨット」という、日本の「将軍」が語源となっているユニークな名前を持つヨットビルダーがある。同ビルダーは、130年以上の歴史を持つスウェーデンの「リンジェットヨット」の傘下にあり、現在のラインアップはShogun 43(ショーグン43)とShogun 50(ショーグン50)の2モデルとなっている。

 

『Kazi』誌2024年2月号の「最新注目艇図鑑」でショーグン43(ヨーロピアン・ヨットオブ・ザ・イヤー2024にノミネート。以下、写真はいずれもショーグン43)を紹介したため、記憶にある読者の方もいらっしゃるだろう。記事内で、『Kazi』誌おなじみのボートデザイナーの永井 潤氏は、ショーグン43を以下のように解説した。

 

幅が狭くて軽いが、バラスト比も高くてスタビリティーも十分にある、高速クルーザー。マストの位置を後ろにし、大きなフォアトライアングルを持つ。キールの種類やバックステイの有無も選べ、乗員人数によらず走りが楽しめる。カーボンエポキシのハルデッキ&リグに、内装には亜麻繊維のサンドイッチ構造も使われ、またハルとデッキはガンネルでの接着を避けるなど、工法上の工夫も満載の意欲艇だ。(『Kazi』誌2024年2月号、最新注目艇図鑑より引用)

 

Shogun 43(ショーグン43)
●全長/全幅:13.1m/3.7m
●喫水:2.4mまたは2.7m
●排水量:6,100kg 
●セールエリア:ジブ53.8㎡、メインセール65㎡
●燃料タンク/清水タンク:140L/130L×2
●価格:問い合わせ

 

 

また、ショーグンヨットのマーケティング担当のフェイ・デュさんに、メールでの質問に回答してもらった。

 

――なぜ「ショーグン」という名前を選んだのでしょう。

フェイ:力強さ、リーダーシップ、そして豊かな文化遺産を象徴するものとして、「将軍」を選びました。私たちのヨットの品質とクラフトマンシップ、そして日本の歴史における幕府、将軍の歴史的意義を体現する名前にしたかったのです。

 

――ショーグンヨットについて、日本のセーラーにお勧めしたい点はどのようなことでしょう。

フェイ:革新的なデザインと画期的なテクノロジーが無理なく融合しています。ダブルハンドでのセーリングを簡単に楽しめること、そしてスピードの出るヨットをお望みの方であれば、ショーグンヨットはぴったりです。日本のセーラーにも私たちのヨットの美しさと機能性、そして洗練されたデザインと豪華なインテリアをご理解いただけることでしょう。また、オーナーが自分の好みに合わせてカスタマイズできるよう、さまざまなオプションも提供しています。

 


木目と白い天井が柔らかい雰囲気を醸し出すメインサロン

 


左からバウキャビン、アフトキャビン、トイレ&シャワールーム

 

――スウェーデンのヨット文化について教えてください。

フェイ:スウェーデンでは、自然、探検、海洋の伝統に重点を置いた活気あるセーリング文化が発達しています。スウェーデンの長い海岸線と多くの群島は、セーラーにとってさまざまな楽しみを提供します。また、スウェーデンは革新的なボートデザインを持つビルダーが多いことでも知られています。

 

ショーグンヨットを建造するRosättra Boatyard(スウェーデン・ノルテリエ)

 

――スウェーデンで開催されるキールボートのビッグレガッタを教えてください。

フェイ:スウェーデンでは、ÅFオフショア・レース(旧ラウンド・ゴットランド・レース)、マルストランド・ビッグボートレース、Tjörn Runtなど、いくつかの有名なキールボートレガッタが開催されています。これらのレガッタには世界中から参加者が集まります。

 

日本からの問い合わせも大歓迎とのこと。
「私たちの知識豊富なセールスチームが、お問い合わせの回答や詳細情報の提供、購入手続きの案内をさせていただきます」(フェイさん)。ぜひ一度、ウェブサイト(下記に記載)をご覧いただきたい。

 

(問い合わせ)
ショーグンヨット
WEB: https://www.shogunyachts.com/
E-mail: info@shogunyachts.com

 

(文=森口史奈/Kazi編集部 写真提供=ショーグンヨット)

 


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