日本各地にある海峡や運河などを巡る、月刊『ボート倶楽部』の人気連載「水路を航く」。 舵オンラインでは、過去に誌面で取り上げた水路の中から、印象的だったいくつかの水路を再掲する
第33回は、『ボート倶楽部』2018年10月号に掲載された、千葉県北部を流れる花見川の風景をお届けします。
※本記事の取材は2018年の7月に実施しました。掲載内容は取材当時のものとなりますのでご注意ください。
【水路を航く】#33/千葉県・花見川
小さなボートでジャングルクルーズ!
千葉県北部の内陸にある印旛沼。
農業用水などにも使用されているその水は、通常北方向の利根川へ流れているが、利根川の水位上昇などで逆流が起きる場合には、印旛放水路とも呼ばれる新川と、その先の花見川へ流出し、幕張で東京湾へと流れ込む。
首都圏のベッドタウンを流れている川ではあるが、その下流には多くの自然が残り、川沿いのサイクリングロードには、ランニングする人や、釣りを楽しむ人もいる。樹木が緑色に輝く季節に、この小さな川に、小さなボートで浮かんでみた。
川岸には水面までアクセスできる場所があり、担いでいくことができればボートが降ろせる場所も。
水深が浅くミニボートでも通航できないところや複数の堰があるため、連続して海まで出ることはかなわなかったが、次々と変化する岸辺の景色は多様で、つかの間、非日常感を味わう小さな冒険旅となった。
(トップ画像説明)
花見川の上流地点、八千代市と千葉市の境界あたりは、まるでジャングルのように木々が生い茂る。川沿いには千葉市から稲毛海浜公園まで続く花見川サイクリングコースがある
高さのある弁天橋から見下ろすと緑の木々に囲まれているのがよくわかる。この橋の上流にある、大和田機場で水位を調整している
川の中州でアオサギに出合った。この川にはほかにも、ウグイスやカワセミなども生息しており、バードウオッチングをする人たちから人気だという
国道16号線は、横浜、埼玉、千葉を結ぶ、首都圏を環状に結ぶ幹線道路だ。そのすぐ横を、緑に囲まれた自然豊かな川が流れている
花見川沿いにある真言宗の天福寺は、別名「花島観音」と呼ばれており、33年に1度しか開帳されない木造十一面観音が安置されている
■千葉市花見川区花島町60
店にも商品にも大きく「幸運」と書かれた、見ているだけでも幸せになりそうな気がする「幸運煎餅」は、1959年創業のせんべい店。すべて店内で手焼きされている。もち米で作ったあられや、しょうゆ味、みそ味、七味味のせんべいもある
■千葉市花見川区天戸町11-2
(文・写真=舵社/山岸重彦)
あわせて読みたい!
●岡山・日生に桟橋付きダイニング「アルカディアヴィレッジ」が誕生