九州と本州を結ぶ巨大なつり橋・関門橋と海峡がつくる圧倒的絶景/昼間は横から、夜は上から――二通りの表情を楽しもう

2024.10.28

【水路を航く】#46/関門海峡 福岡県・北九州市門司 ②/関門海峡、上から見るか横から見るか

本州・山口県の下関と九州・福岡県の門司は、関門海峡を挟んで対岸に位置する。

最も狭い地点では、対岸までがわずか700メートル。そこでは昼夜問わずさまざまな船舶が航行する姿を目にする ことができ、フネ好きにはたまらないスポットだ。

古き昔より海峡を望むように立つ和布刈神社の社殿から、海峡に架かる巨大な人工物と神社の鳥居が交錯する、ほかではなかなかお目にかかれない景色を目の当たりにすることができる。

そして神社そばの小高い山の頂上にある展望台は海峡と橋の全貌を見晴らすことができる好立地。無数のライトがきらびやかな夜景をつくり出す夜が特におすすめだ。

 

(トップ画像説明)
西暦200年創建とされる和布刈(めかり)神社。創建より続く和布刈神事は神職が和布(わかめ)、荒布(あらめ)を刈り取る祭事で、 昭和30年(1955年)に福岡県無形民俗文化財に指定された

 

和布刈第二展望台からの景色。関門橋の上を通るのは下関と門司を結ぶ関門自動車道。スイスイと行き来するクルマをボーッと眺めるひとときもいいものだ

 

展望台にある、有田焼を1,400枚使用した陶板壁画は、平家が滅亡した壇ノ浦の合戦が描かれている

 

日没後の展望台からは、ライトアップされた関門海峡や下関の町並みが一望できる。長時間露光することで、高速道路を走る車両のライトが連なり、光の道が出現した

 

狭い海峡は潮の流れが速く、最大で10ノットを超えることも。釣りの一級ポイントでもあるため、釣り船、さらには大型船など、多角的に注意が必要

 

和布刈神社の鳥居と社殿。現在の社殿は明治4年(1871年)に再建された。潮の満ち引きをつかさどる月の女神、瀬織津姫(せおりつひめ)が祭られている

 

和布刈神社のこま犬は、左前脚に玉を持つ阿 (あ)形(左)と子犬を携えた吽(うん)形(右)

 

日本各地にある海峡や運河などを巡る、月刊『ボート倶楽部』の人気連載「水路を航く」。 舵オンラインでは、過去に誌面で取り上げた水路の中から、印象的だったいくつかの水路を再掲する。

第46回は、『ボート倶楽部』2022年11月号に掲載された、関門海峡で出会った水辺の風景をお届けします。 (※本記事の取材は2022年の8月に実施しました。掲載内容は取材当時のものとなりますのでご注意ください)

 

(文・写真=舵社/山岸重彦) 

 



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